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不貞慰謝料の請求書の書き方と内容証明の送り方|横浜の弁護士が手順・文例を解説

不貞慰謝料の請求書の書き方と内容証明の送り方|横浜の弁護士が手順・文例を解説

不貞慰謝料の請求書の書き方と内容証明の送り方|横浜の弁護士が手順・文例を解説

2026/03/27

不貞慰謝料の請求書の書き方と内容証明の送り方|横浜の弁護士が手順・文例を解説

配偶者の不貞行為が発覚したとき、まず多くの方が頭をよぎるのが「相手に慰謝料を請求したい」という気持ちではないでしょうか。しかし、いざ行動に移そうとすると、「どんな書類を作ればいいのか」「どう送ればいいのか」「法的に有効な形式はあるのか」と、わからないことだらけで不安になる方が多いと思います。

本記事では、不貞慰謝料の請求書・内容証明郵便の書き方と送り方について、記載すべき項目・法的根拠・注意点まで、弁護士の視点から丁寧に解説します。自分で作成することを検討している方にとって、実践的な指針となる内容を心がけました。

不貞慰謝料の請求書とは?内容証明郵便との違い

不貞慰謝料の「請求書」とは、相手方(不貞を行った配偶者や不倫相手)に対して、損害賠償(慰謝料)の支払いを求める書面のことです。その書面を「内容証明郵便」という形式で送ることが、法的観点から強く推奨されています。

内容証明郵便とは、郵便局(日本郵便)が「誰が・いつ・誰に・どのような内容の文書を送ったか」を公的に証明するサービスです。書面の差出日時・送達の事実を第三者機関が証明するため、後日「請求を受けていない」「時効が完成した」などの言い逃れを防ぐ効果があります。

【ポイント】 不貞慰謝料の請求書は「書留」で送っても差出の事実は残りますが、文書の「内容」まで証明されるのは内容証明郵便だけです。証拠力の観点から、内容証明郵便の利用が最もおすすめです。

内容証明郵便が有効な法的根拠

不貞行為(配偶者のある者が第三者と性的関係を持つこと)は婚姻関係という権利を侵害する行為であり、民法第709条・第710条に基づく損害賠償請求の根拠となります。不倫相手と配偶者は「共同不法行為者」(民法第719条)として連帯して慰謝料を支払う義務を負う場合があります。

また、内容証明郵便による請求(催告)を行うと、その時点から6か月間は時効の完成が猶予されます(民法第150条)。不貞慰謝料の請求権は不貞の事実および加害者を知った時から3年で消滅時効にかかるため(民法第724条第1号)、この猶予期間中に訴訟提起や調停申立などを行えば時効の更新が可能です。

請求書に記載すべき項目

不貞慰謝料請求書に盛り込むべき基本的な記載事項は以下のとおりです。抜け漏れがあると、相手に「何の請求か不明」と言い訳される余地が生じるため、一つひとつ丁寧に記載することが重要です。

記載項目 内容のポイント
差出人・受取人の氏名・住所 正確な氏名・現住所を記載。差出人を「通知人」、受取人を「被通知人」と表記することが慣例
不貞行為の事実 いつ・誰と・どのような行為があったか(時系列で具体的に記載)
既婚であることの認識 不倫相手が配偶者の婚姻の事実を知っていた(または知ることができた)ことを記載
精神的苦痛の内容 不貞行為によって受けた精神的苦痛の具体的内容(不眠・通院・日常生活への支障等)
不法行為の法的根拠 民法第709条・710条・719条に基づく損害賠償請求である旨を明記
請求金額 慰謝料の具体的な金額(遅延損害金を含める場合はその旨も記載)
支払期限・振込先 期限(例:到達後14日以内)と振込先口座を明記
期限内不払いの場合の対応 法的措置(訴訟等)を検討する旨を記載することで心理的プレッシャーになる

内容証明郵便の書式ルール(文字数・作成部数)

内容証明郵便には郵便局が定めた書式ルールがあります。このルールを守らないと、受付を拒否される場合があるため、事前に確認しておきましょう。

横書きの場合

  • 1行の文字数:26字以内
  • 1枚の行数:20行以内

縦書きの場合

  • 1行の文字数:20字以内
  • 1枚の行数:26行以内

使用できる文字は、原則として「ひらがな・カタカナ・漢字・数字(アラビア数字・漢数字)」です。英字は固有名詞(氏名・会社名等)に限り使用できます。記号は1個1字として計算します。

作成部数は3通です。1通は相手方に送付、1通は差出人が手元に保管、1通は郵便局が5年間保管します。用紙は特に指定はなく、市販の専用用紙やパソコンで作成した書面でも問題ありません。書き直しの際に複数枚にまたがる場合は、割印(契印)が必要です。

【電子内容証明(e内容証明)について】 日本郵便のオンラインサービスでPDFをアップロードして送付する方法もあります。窓口持参より手間が省けますが、書式に細かい規定があるため、利用前に日本郵便の公式サイトで確認してください。

内容証明郵便の送り方・手順

内容証明郵便を送る手順は以下のとおりです。初めて送付する方でも、手順を押さえれば窓口でスムーズに手続きできます。

STEP 1:文書を3通作成する

郵便局に提出する謄本2通(郵便局保管用・自分の控え)と、封筒に入れて相手方に送付する原本1通の合計3通を作成します。3通はすべて同一内容でなければなりません。

STEP 2:封筒を準備する

宛名を書いた封筒を用意します。封は「しない」状態で郵便局へ持参します(内容確認のため)。

STEP 3:郵便局の窓口へ持参する

普通の郵便局では取り扱っていない場合があるため、集配郵便局または内容証明を取り扱っている郵便局(ゆうゆう窓口がある局)へ持参します。差出人の印鑑(シャチハタ不可の場合あり)が必要な場合があります。

STEP 4:「配達証明」オプションを付ける

内容証明郵便の送付と同時に「配達証明」オプションを付けることを強くおすすめします。配達証明を付けることで、相手方に文書が「いつ届いたか」を証明するはがきが差出人に返送されます。後日、相手が「受け取っていない」と主張する事態を防げます。

STEP 5:控えと配達証明はがきを保管する

手元に保管した謄本(控え)と、配達後に届く配達証明はがきは、裁判・調停等になった場合の重要証拠となります。大切に保管してください。

請求書作成・送付時の重要な注意点

内容証明郵便を送る際には、以下の点に注意が必要です。これらを無視すると、慰謝料請求が逆効果になる場合もあります。

  • 宛先は自宅住所に送る:不倫相手の勤務先に送付し職場に不貞の事実が知られた場合、名誉毀損として損害賠償を求められるリスクがあります。
  • 脅迫的な表現は禁物:「SNSで公表する」「職場に連絡する」などの表現は脅迫罪・強要罪に問われる可能性があります。「法的措置を検討する」という表現にとどめましょう。
  • 請求金額は根拠を持たせる:慰謝料の相場は諸事情を考慮して50万〜300万円程度が目安とされる傾向がありますが、根拠のない高額請求は交渉決裂のリスクを高める場合があります。
  • 送付前に証拠を整えておく:証拠収集が不十分な段階で送付すると、相手方に証拠隠滅の機会を与えてしまうおそれがあります。
  • 二重取りにならないよう注意:配偶者と不倫相手の両方に請求する場合でも、慰謝料の合計が実際の精神的苦痛の程度を超えることは認められません。

遅延損害金の請求について

慰謝料本体に加えて「遅延損害金」を併せて請求することも可能です。不法行為に基づく損害賠償の遅延損害金は不貞行為が発生した時点から発生するとされる場合があり(民法第419条・第404条)、現行の法定利率は原則として年3%です(民法第404条第2項、2020年4月施行の改正民法以降の損害)。請求書には「不貞行為発生日の翌日から支払済まで年3%の割合による遅延損害金」と記載するのが一般的な形式です。

弁護士に依頼するメリット|自分で作成するリスクとは

内容証明郵便は自分で作成・送付することも可能ですが、弁護士に依頼することで次のようなメリットが期待できます。

  • 書面の完成度:法的根拠・証拠との整合性を専門家が確認することで、後の交渉・訴訟で有利に働く書面が作成できます。
  • 心理的プレッシャー:弁護士名義の通知は「本格的に法的措置を取る意志がある」と伝わりやすく、早期解決につながる場合があります。
  • その後の交渉も一任できる:示談交渉・調停・訴訟まで一貫して依頼でき、精神的・時間的な負担を軽減できます。
  • 不適切な表現のリスク回避:感情的な記述や法的問題のある表現が含まれた請求書は、逆に自分が不利になるリスクがあります。

横浜をはじめとする神奈川県内で不貞慰謝料の請求書作成にお悩みの方は、早めに弁護士へご相談ください。請求の方針と今後の見通しを具体的に整理することができます。

まとめ|不貞慰謝料請求は「準備」と「正確な手続き」が鍵

不貞慰謝料の請求書・内容証明郵便の書き方と送り方を解説してきました。請求書には不貞行為の事実・法的根拠・請求金額・支払期限・振込先を明記し、書式ルール(横書き:1行26字・1枚20行以内等)を守って3通作成・郵便局窓口に持参します。配達証明オプションも忘れずに付けましょう。

慰謝料請求は、書面の作成だけでなく、その後の示談交渉・調停・裁判へと続く可能性があります。一人で抱え込まず、早い段階で弁護士に相談し、見通しを立ててから進めることが、精神的にも法的にも最善の対応となる場合が多いといえます。

不貞慰謝料の請求書・内容証明の作成、お一人で悩まないでください

タングラム法律事務所では、不貞慰謝料請求の事案について豊富な実績を有しております。請求書・内容証明郵便の作成から示談交渉・訴訟対応まで、横浜の弁護士が一貫してサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

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