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不貞慰謝料の減額が認められるケースと交渉のコツ|横浜の弁護士が解説

不貞慰謝料の減額が認められるケースと交渉のコツ|横浜の弁護士が解説

不貞慰謝料の減額が認められるケースと交渉のコツ|横浜の弁護士が解説

2026/04/09

不貞慰謝料の減額が認められるケースと交渉のコツ|横浜の弁護士が解説

「不貞慰謝料を請求されたが、金額が高すぎる」「減額できる可能性はあるのか知りたい」——そのようなお悩みをお持ちの方は少なくありません。不貞行為に基づく慰謝料請求は法律上の根拠があり、請求を無視したり全額を拒否したりすることは得策ではありませんが、すべてのケースで請求額どおりに支払わなければならないわけでもありません。

本記事では、不貞慰謝料の減額が認められやすい代表的なケースと、実際の交渉における具体的なコツを弁護士の視点から解説します。自分の状況に当てはまる事情があるか確認しながら読み進めてください。

不貞慰謝料の金額はどのように決まるのか

不貞慰謝料の額は法律で一律に定められているわけではなく、個々の事案の事情を総合的に考慮して決定されます。裁判で争われる場合、裁判所は民法709条(不法行為に基づく損害賠償)および民法710条(精神的損害の賠償)を根拠として、以下のような要素を考慮して金額を算定する傾向があります。

  • 不貞行為の期間・回数
  • 婚姻期間の長短
  • 夫婦関係の状況(離婚に至ったか否か)
  • 子どもの有無
  • 不貞行為が発覚した経緯・態様
  • 加害者側の誠実さや反省の態度
  • 社会的・経済的影響の大きさ

これらの要素は増額にも減額にも働きます。裁判例の傾向としては、離婚に至った場合は100万〜300万円程度、離婚に至らなかった場合は50万〜150万円程度の範囲内で認められることが多いとされていますが、あくまで目安であり、事案によって大きく異なる場合があります。

不貞慰謝料の減額が認められやすい主なケース

① 不貞行為の期間が短く、回数も少ない場合

不貞行為が長期間・多数回にわたるほど精神的苦痛が大きいとみなされ、慰謝料額は増加する傾向があります。反対に、関係が短期間(数週間〜2〜3ヶ月程度)で、回数も数回にとどまるケースでは、減額の主張が認められやすくなります。

② 婚姻関係がすでに実質的に破綻していた場合

不貞行為が発覚した時点で、夫婦がすでに長期別居状態にあったり、互いに離婚を前提とした生活を送っていたりした場合は、「婚姻関係の平和が侵害されたとはいえない」として慰謝料の減額または請求棄却が認められる場合があります。ただし、破綻の事実を立証するためには、別居期間・家庭裁判所への申立の有無・連絡の実態など、客観的な証拠が必要とされる点に注意が必要です。

③ 相手が既婚者だと知らなかった(または知らないことに過失がなかった)場合

不貞行為に基づく慰謝料責任が認められるためには、故意または過失が必要です(民法709条)。不倫相手から「独身だ」と告げられていた、結婚指輪をしていなかった、SNS上で独身を装っていたなど、相手の既婚を知らなかったことについて合理的な理由がある場合は、責任が軽減される可能性があります。特に「知らなかったことに過失がない」と認定されれば、慰謝料請求そのものが認められないこともあります。

④ 離婚に至らなかった場合

不貞が発覚しても被害配偶者と加害配偶者が婚姻を継続している場合は、離婚に至ったケースと比べて精神的損害が相対的に小さいと評価される傾向があります。そのため、慰謝料額も低い水準に抑えられる場合があります。

⑤ 社会的・職業的な制裁を受けている場合

不貞の発覚を理由に退職を余儀なくされた、社会的信用を大きく損なったなど、経済的・社会的な不利益をすでに被っている場合には、これらを考慮して慰謝料が減額される可能性があります。ただし、自主退職か解雇かの違いや、その因果関係の立証が問題になることがあります。

⑥ 被害者側にも一定の落ち度がある場合

婚姻関係において、被害者(請求者)側にも長期のDVやモラルハラスメント、育児・家事の完全な放棄、婚外交渉など、婚姻生活を悪化させた事情が認められる場合には、過失相殺的な観点から慰謝料が減額される場合があります。被害者側の過失が減額の絶対的な根拠にはならないものの、裁判所が金額算定において考慮することがあります。

⑦ 誠実な謝罪と反省の態度を示している場合

発覚後に速やかに誠実な謝罪を行い、再発防止を約束し、誓約書等の提出に応じた場合は、相手の精神的苦痛が一定程度和らいだとして、慰謝料の減額につながる場合があります。感情的な対立が続く場合と比べ、示談交渉も円滑に進む傾向があります。

⑧ 相手の支払能力が著しく低い場合

裁判例上、支払能力それ自体は慰謝料算定の直接的な考慮要素とはされていませんが、示談交渉の場面では、資力の乏しさを説明しながら分割払いや減額提案を行うことで、相手が現実的な解決を選択するケースも少なくありません。

⑨ 求償権の放棄との交換として減額を交渉する場合

不倫の慰謝料は、不貞行為をした配偶者と不倫相手が連帯して責任を負う関係(共同不法行為)にあります。不倫相手が慰謝料を支払った場合、本来は不貞配偶者に対して負担部分を求償できます(求償権)。しかし、求償を行うと被害者配偶者の家庭内に再び経済的な影響が生じることになります。そのため「求償権を放棄する代わりに慰謝料を減額してほしい」という交渉が行われることがあり、相手方もこの提案に応じることが少なくありません。

【ポイント】減額事由が複数重なる場合は、より強い減額交渉が可能になる場合があります。複数の事情を整理・組み合わせて主張することが重要です。

減額交渉の具体的なコツ

早期に弁護士に相談する

慰謝料請求を受けた直後は感情的になりがちですが、対応を誤ると交渉が不利になることがあります。横浜をはじめ各地の弁護士に早期に相談することで、減額事由の有無や主張すべき内容を整理し、適切な対応方針を立てることができます。弁護士が代理人として交渉することで、相手方との直接のやり取りによるトラブルも回避できます。

請求額と相場を比較して根拠を示す

請求されている金額が裁判例の相場から大きく乖離している場合は、その点を具体的な根拠とともに示すことが有効です。感情的に「高すぎる」と主張するだけでなく、類似する裁判例の慰謝料額と比較しながら、合理的な金額を提示することが交渉を前進させるポイントとなります。

減額事由を書面で整理して提示する

口頭での交渉よりも、減額の根拠を書面にまとめて相手方(または相手方代理人弁護士)に提示する方が、交渉が整理されやすい傾向があります。事実関係の確認と減額理由を文書化することで、示談に向けた議論を客観的に進めることができます。

分割払い・一括払いの柔軟な提案を行う

減額が難しいケースでも、一括払いで早期解決することを条件に一定の減額を求める方法や、逆に分割払いを提案して相手の応答を引き出す方法が有効な場合があります。相手方も長引く紛争を避けたい心理がある場合は、現実的な金額で合意に至ることが少なくありません。

示談書の内容に「清算条項」を盛り込む

減額に合意できた場合、示談書には「本件に関して今後一切の請求を行わない」旨の清算条項を明記することが重要です。これにより、示談成立後に新たな請求を受けるリスクを防ぐことができます。示談書の文言は弁護士に確認を依頼することをお勧めします。

減額交渉が難しいケース・注意点

一方で、以下のようなケースでは減額交渉が難しくなる傾向があります。

  • 不貞行為の期間が長く、関係が継続していた場合
  • 不貞が原因で相手夫婦が離婚に至った場合
  • 子どもがいる家庭への影響が大きかった場合
  • 相手配偶者が既婚であることを知りながら関係を持った場合
  • 不貞の事実を当初否定し、後から認めた場合(誠意の欠如とみなされる)

これらの事情があるからといって交渉が不可能なわけではありませんが、相場を大幅に下回る減額を主張することは難しくなる場合があります。現実的な着地点を見極めながら交渉することが重要です。

【注意】内容証明郵便や訴状を受け取った後は、対応期限が存在する場合があります。弁護士への相談は早ければ早いほど選択肢が広がります。

まとめ:減額交渉は早期の弁護士相談が鍵

不貞慰謝料の減額が認められるかどうかは、事案の具体的な事情によって大きく異なります。婚姻関係の実態、不貞行為の態様、相手の婚姻状況の認識、発覚後の対応姿勢など、複数の観点から総合的に判断されるため、「自分のケースでは減額できるのか」を正確に見極めるためには、専門家のアドバイスが不可欠です。

感情的な対応や交渉の誤りによって、本来認められたはずの減額が実現できなかったというケースも見受けられます。横浜で不貞慰謝料の交渉に強い弁護士に相談することで、自身の状況に適した対応方針を立て、適正な解決を目指すことができます。

不貞慰謝料の減額交渉は、弁護士にお任せください

タングラム法律事務所では、不貞慰謝料請求の事案について豊富な実績を有しております。請求を受けた方の減額交渉はもちろん、請求する側の正当な権利保護についても丁寧にサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

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