トレント利用中はVPNを使ってもピアにIPアドレスが見える理由|BitTorrent対応を弁護士が解説
トレント利用中はVPNを使ってもピアにIPアドレスが見える理由|BitTorrent対応を弁護士が解説
「VPNを使ってトレントを利用すれば、身元が特定されないのではないか」と考える方は少なくありません。VPNに関する一般的な情報の多くは、ウェブサイト閲覧やSNS投稿を念頭に置いたものですが、BitTorrentの通信は、これらとは異なる特有の仕組みを持っています。この記事では、トレント利用時にVPNを使った場合の、BitTorrentならではの注意点について解説します。
通常のSNS投稿とBitTorrent通信の違い
SNSへの投稿や掲示板への書き込みの場合、通信相手はサイトの運営者(プラットフォーム)のみであり、VPNを利用していれば、運営者側にはVPNのIPアドレスしか記録されません。これに対し、BitTorrentでは、ファイルを共有している他の利用者(ピア)と直接データをやり取りする仕組みになっている点が大きく異なります。
BitTorrent特有の仕組み——ピアにIPアドレスが直接見える
BitTorrentの通信では、著作権者側の監視システムも、他の利用者と同じように「ピア」の一人としてネットワークに参加し、通信を行っている利用者のIPアドレスを直接観測できる仕組みになっています。VPNを利用していた場合、観測されるのはVPNサービスのIPアドレスになりますが、通信自体がピア間で直接行われるという構造自体は変わりません。
SNS投稿とBitTorrent利用時のVPNの違い
| 観点 | SNS投稿・掲示板書き込み | BitTorrent利用 |
|---|---|---|
| 通信相手 | プラットフォーム運営者のみ | 他の利用者(ピア)と直接通信 |
| IPアドレスの観測者 | 運営者側のみ | 監視システムを含む他のピア全員 |
| VPN利用時に記録される情報 | VPNのIPアドレスのみ | 同左(ただし観測の仕組みが異なる) |
VPNプロバイダへの開示請求という壁
VPNのIPアドレスが記録された場合、著作権者側がさらに身元を特定しようとすると、今度はそのVPNサービスの提供事業者に対して発信者情報の開示を求める必要が生じます。VPN事業者が国内法人でない場合や、通信記録を保存していない場合、この段階で特定が難しくなる場面があるとされています。
「絶対に特定されない」とは言い切れない理由
もっとも、VPN事業者によっては通信記録を保存していたり、海外の当局への嘱託などの手続を通じて、最終的に身元の特定に至る可能性が指摘されています。VPNを利用していたからといって、法的な手続が及ばないと断定することはできません。
早期に弁護士へ相談する重要性
VPNを利用していたかどうかにかかわらず、BitTorrentに関する意見照会書や損害賠償請求の通知が届いた場合には、通信環境の違いを踏まえたうえで、早めに弁護士に相談することをお勧めします。
まとめ|BitTorrent特有の仕組みを正確に理解することが大切
BitTorrentは、他の利用者と直接通信を行うP2Pの仕組み上、VPNを利用していてもピアからIPアドレスが観測される構造になっています。SNS投稿などとは異なる特有の事情を踏まえたうえで、意見照会書が届いた場合には早めに弁護士に相談することをお勧めします。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。
※BitTorrent利用による著作権侵害事案に関してアクセスプロバイダから意見照会書が届いた方、発信者情報が開示され、著作権者から損害賠償請求の通知が届いた方を対象に、ビデオ会議アプリ「Google Meet」を用いたオンライン相談限定で20分間の無料法律相談を実施しています。なお、当事務所では、そのたの事案に関する無料法律相談は行っておりません。
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