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外国人労働者を雇用する際の在留資格確認と法的注意点|不法就労助長罪の厳罰化を横浜の弁護士が解説

外国人労働者を雇用する際の在留資格確認と法的注意点|不法就労助長罪の厳罰化を横浜の弁護士が解説

外国人労働者を雇用する際の在留資格確認と法的注意点|不法就労助長罪の厳罰化を横浜の弁護士が解説

外国人労働者を雇用する際の在留資格確認と法的注意点|不法就労助長罪の厳罰化を横浜の弁護士が解説

「人手が足りない。外国人のスタッフを採用したい」——こうした声が中小企業・個人経営の店舗から多く聞かれるようになりました。日本全体の労働力不足が深刻化する中、外国人労働者の採用は現実的な選択肢として注目されています。しかし、外国人を雇用するにあたっては、日本人を採用する場合とは異なる法的な手続きと確認義務が存在します。

特に注意が必要なのが「不法就労助長罪」の問題です。知らなかった、確認していなかった、という理由では法的責任を免れない点において、外国人雇用のリスクは一般に広く認識されていません。さらに2025年から罰則が厳格化され、2026年4月には主要な就労ビザの審査要件も変更されました。

本記事では、外国人労働者を雇用する際に中小企業が知っておくべき在留資格の基礎知識から、法的義務・罰則、そして近年の制度変更のポイントまでを、横浜の弁護士が解説します。

外国人を雇う前に確認すべき「在留資格」とは何か

日本に滞在する外国人はすべて「在留資格」を持っています。在留資格とは、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」といいます)に基づき、外国人が日本において行うことのできる活動の範囲を定めたものです。在留資格には約30種類があり、それぞれ就労の可否・範囲が異なります。

外国人労働者を雇用する企業がまず確認すべきなのは、「その外国人が持っている在留資格で、自社の業務に従事することが認められているか」という点です。これを怠ると、後述する不法就労助長罪に問われるリスクがあります。

就労可能な在留資格の主な種類

在留資格は、大きく「就労制限なし」「就労内容に制限あり」「就労原則不可」の3区分に分けることができます。

区分 代表的な在留資格 雇用上の注意点
就労制限なし 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者 業種・職種・労働時間の制限なく就労可能
就労内容に制限あり(専門職系) 技術・人文知識・国際業務(技人国)、企業内転勤、経営・管理、介護、教授、医療 在留資格に定められた活動・職種の範囲内でのみ就労可能
就労内容に制限あり(現場系) 特定技能(1号・2号)、育成就労(2027年以降) 特定の産業分野・業務区分内でのみ就労可能
資格外活動許可が必要 留学、家族滞在 原則就労不可。資格外活動許可を得た場合は週28時間以内等の制限あり
就労原則不可 短期滞在、観光 就労させることは一切不可

特に中小企業・飲食店・サービス業で多く見られるのが、留学生アルバイトの採用です。留学ビザを持つ外国人は「資格外活動許可」を得ることで週28時間以内(学校の長期休暇中は1日8時間以内)の就労が認められますが、この上限を超えて働かせると不法就労に該当します。雇用する側の確認が不十分な場合でも法的責任を問われる可能性があります。

在留カードの確認方法と確認時のポイント

外国人を雇用する際には、採用時に必ず在留カードを提示させ、その内容を確認することが法的義務の大前提となります。在留カードは、日本に中長期滞在する外国人に交付される身分証明書で、氏名・国籍・在留資格・在留期限・就労制限の有無などが記載されています。

確認すべき主な事項

  • 在留資格の種類:採用しようとしている業務への従事が認められているか
  • 在留期限:有効期限が切れていないか(期限切れは不法滞在となる)
  • 就労制限の有無・内容:カード裏面に記載される「就労不可」「在留資格の範囲内で就労活動可」などの表記を確認する
  • 資格外活動許可の有無:留学生等の場合、カード裏面に許可印があるかを確認する
  • カードの真正性:偽造カードに注意。出入国在留管理庁のオンライン照会システム(在留カード等番号失効情報照会)で番号を確認することも可能
注意:在留カードの確認は採用時だけでなく、在留期限が更新されるタイミングでも行うことが重要です。更新の結果、就労資格の範囲が変わる場合もあります。また、在留期限が近づいている外国人を採用する際は、更新申請の状況も確認しておくと安心です。

不法就労助長罪とは——「知らなかった」では済まない厳しい規定

外国人に不法就労をさせた事業者は、入管法第73条の2に規定される「不法就労助長罪」に問われる可能性があります。この罪が特に企業にとって重大なのは、故意がなくても、確認を怠った「過失」があれば処罰の対象となりうるという点です。

不法就労助長罪の対象となる行為は主に以下の3類型です。

  • 不法滞在者(在留期限切れ・不法入国者等)を雇用すること
  • 就労資格を持たない外国人を雇用すること
  • 在留資格の活動範囲外の業務に従事させること(資格外活動)

2025年6月施行の厳罰化——罰則が大幅に引き上げられた

2025年6月の入管法改正施行により、不法就労助長罪の罰則が大幅に引き上げられました。改正前は「3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科」でしたが、改正後は「5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金」へと厳格化されました。さらに、行為者個人だけでなく、その法人に対しても罰金刑が科される両罰規定が適用されます。

横浜の中小企業においては経営者自身が採用を担当することも多く、在留資格の確認を「なんとなく」行っている場合、この厳格化された罰則の適用を受けるリスクが現実に存在します。採用プロセスにおける書類確認の手順を明文化・整備しておくことが急務です。

ハローワークへの届出義務——違反すると30万円以下の罰金

外国人労働者を雇用した場合、または雇用していた外国人が離職した場合には、雇用対策法に基づき、ハローワーク(公共職業安定所)への届出が義務付けられています(外国人雇用状況届出制度)。

届出すべき内容は、氏名・国籍・在留資格・在留期限・雇用開始日(または離職日)などです。雇入れ・離職のいずれも発生から翌月10日までに届け出る必要があります。なお、社会保険に加入している外国人については、年金事務所経由での届出(社会保険の資格取得届等)をもって代替することも認められています。

この届出を怠った場合は、30万円以下の罰金の対象となります。外国人スタッフが増えた際に届出を失念するケースがありますので、採用・離職の際のチェックリストに組み込んでおくことが重要です。

2026年4月の法改正——「技術・人文知識・国際業務」ビザの審査厳格化

中小企業・IT企業・サービス業等が外国人専門職を雇用する際に多く利用するのが、在留資格「技術・人文知識・国際業務」(通称:技人国ビザ)です。この在留資格について、2026年4月15日以降の申請から審査要件が大幅に変更されました。

主な変更点

  • 書類の追加:所属企業のカテゴリーが3・4に該当する場合(主に中小企業)は、「所属機関の代表者に関する申告書」の提出が全申請において必要となりました。
  • 日本語能力の証明:主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合(営業・接客・通訳等)は、CEFR B2相当以上の語学能力証明(JLPT N2以上やBJTビジネス日本語能力テスト400点以上など)の提出が求められます。
  • クロスチェック体制の導入:特定技能・技能実習等の他の在留資格において不正行為があり、5年間の受入禁止処分を受けた事業者は、技人国の申請でも同期間、許可が下りなくなります。

横浜の企業でも、外国人エンジニアやITスペシャリストを採用する際に技人国ビザを利用するケースは増えています。2026年4月以降は、申請書類の要件が変わっているため、改正前の感覚で手続きを進めると申請が通らない可能性があります。採用選考の段階から弁護士や行政書士に確認しておくことが望ましいといえます。

技能実習制度から「育成就労制度」へ——2027年以降の変更を今から把握する

製造業・農業・漁業・飲食業などで外国人を受け入れてきた「技能実習制度」は、2027年4月をもって廃止され、新たな在留資格「育成就労」に移行する予定とされています(2024年改正入管法による制度転換)。

育成就労制度の主な変更点は以下のとおりです。

  • 目的の変更:従来の技能実習制度が「技能移転による国際貢献」を目的としていたのに対し、育成就労制度は「人材育成と人材確保」を明確な目的とする制度設計になっています。
  • 転籍の柔軟化:技能実習制度では原則禁止されていた転籍(職場の変更)が、育成就労では一定の条件のもとで認められるようになります。これにより労働者の人権保護が強化される一方、受け入れ企業は人材の流出リスクを考慮した採用計画が求められます。
  • 特定技能との接続:育成就労で3年間の育成を終えた外国人は、特定技能1号に移行する流れが明確化されます。長期にわたる人材確保を見据えた制度設計となっています。

現在すでに技能実習生を受け入れている企業は、2027年の制度移行に向けて受入れ体制の見直しが必要です。監理団体(組合)との契約内容の確認や、新制度下での雇用継続の可否についても早めに整理しておくことが重要です。

外国人雇用における実務上のチェックポイント

以上を踏まえ、中小企業が外国人労働者を雇用する際に実務上確認すべき事項を整理します。

採用前・採用時の確認事項

  • 在留カードの原本を確認し、在留資格・在留期限・就労制限を記録・コピーして保管する
  • 在留カードの有効期限内であることを確認する(期限切れは採用不可)
  • 就労制限の有無を在留カード裏面で確認し、採用業務との適合性を判断する
  • 留学生を採用する場合は、資格外活動許可印の有無と週28時間ルールを把握する
  • 技人国ビザを持つ人材を採用する場合は、従事させる業務がビザの活動範囲に含まれるかを確認する(例:エンジニアとして採用した外国人に単純作業を命じることは資格外活動となる可能性がある)

採用後・継続雇用時の管理事項

  • 雇入れ後、翌月10日までにハローワークへ雇用状況を届け出る
  • 在留期限が近づいたら更新手続きの進捗を確認し、期限切れで就労させないよう管理する
  • 在留資格の変更(例:留学から技人国への変更)を行う場合、許可が下りるまでは変更後の業務に就かせないよう注意する
  • 従事させる業務内容が変わった場合は、現在の在留資格の活動範囲に含まれるかを再確認する
弁護士からのポイント:外国人雇用に関する法的問題は、採用後に発覚するケースがほとんどです。特に、在留期限の管理を怠り「知らないうちに期限切れで就労させていた」という事態は中小企業で散見されます。在留期限をExcelや人事管理ソフトで一覧管理し、期限3か月前にアラートを設定するなどの運用が有効です。

まとめ——外国人雇用は「知らなかった」が通用しない分野

外国人労働者の雇用は、人手不足の解消策として今後ますます重要になる一方で、在留資格の確認義務・不法就労助長罪・ハローワーク届出義務・制度改正への対応など、日本人の採用にはない法的な注意点が多数あります。

2025年の入管法改正による不法就労助長罪の厳罰化(最大拘禁刑5年・罰金500万円)や、2026年4月の技人国ビザ審査厳格化、そして2027年の育成就労制度移行と、この分野の制度変更は現在も続いています。「今まで問題なかったから大丈夫」という感覚では、いつ法的リスクに直面してもおかしくない状況です。

外国人雇用に関する契約書の整備・在留資格確認フローの構築・制度変更への対応は、横浜の弁護士に相談することで法的リスクを最小化することができます。採用を検討している段階から専門家にアドバイスを求めることが、結果として事業を守ることにつながります。

外国人雇用の法的リスクについてご不明な点はありませんか?

タングラム法律事務所では、企業法務(外国人雇用・在留資格・労務・契約書対応等)について、中小企業・個人経営の事業者向けに豊富な実績を有しております。外国人スタッフの採用を検討されている場合や、現在の雇用体制を見直したい場合は、お気軽にご相談ください。

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※本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。具体的な案件については弁護士にご相談ください。

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