タングラム法律事務所

顧問弁護士は中小企業に必要?費用相場とメリットを横浜の弁護士が解説

顧問弁護士は中小企業に必要?費用相場とメリットを横浜の弁護士が解説

顧問弁護士は中小企業に必要?費用相場とメリットを横浜の弁護士が解説

顧問弁護士は中小企業に必要?費用相場とメリットを横浜の弁護士が解説

顧問弁護士は中小企業に必要?費用相場とメリットを横浜の弁護士が解説

「顧問弁護士まではいらないのではないか」「毎月お金を払うだけの余裕はない」——法務担当者のいない中小企業や個人経営の事業者の方から、顧問弁護士についてこうした声をよく耳にします。実際、トラブルが起きてから慌てて弁護士を探し、着手が遅れて対応が後手に回ってしまう例は少なくありません。契約書のチェックを頼める相手がいれば防げた損失や、早めに相談していれば大ごとにならずに済んだ労務トラブルは、決して珍しくないのです。

この記事では、そもそも顧問弁護士とは何か、スポット(単発)依頼との違い、中小企業が顧問契約を結ぶメリット、気になる費用相場(月額いくらが目安か)、実際に依頼できることの具体例、そして失敗しない選び方までを、横浜で企業法務に取り組む弁護士の視点から整理して解説します。自社にとって顧問弁護士が必要かどうかを判断する材料としてお役立てください。

顧問弁護士とは?スポット依頼との違い

顧問弁護士とは、企業や事業者と継続的な契約(顧問契約)を結び、日常的な法律相談や契約書のチェックなどに継続して対応する弁護士のことをいいます。多くの場合、毎月一定額の顧問料を支払い、その範囲内で一定時間の相談や書類の確認などを受けられる仕組みになっています。

これに対して、トラブルが発生してから個別の案件ごとに依頼するのが「スポット依頼(単発依頼)」です。両者の違いを整理すると、次のようになります。

比較項目顧問契約スポット依頼
費用の形毎月定額の顧問料案件ごとに着手金・報酬金など
相談のタイミング問題が起きる前でも気軽に相談できる基本的にトラブル発生後
自社への理解事業内容を継続的に把握してもらえる都度、一から事情を説明する必要がある
対応の速さすでに関係があるため着手が早い傾向依頼先を探すところから始まる
向いている事業者契約・労務・取引の相談が定期的に生じる法的な相談がごくまれにしか生じない

もっとも大きな違いは「予防」の視点があるかどうかです。スポット依頼は火が出てから消火にあたるイメージであるのに対し、顧問契約は火種のうちに相談して延焼を防ぐイメージに近いといえます。事業を続けていくうえで法的な判断を求められる場面が定期的にある事業者ほど、顧問契約のメリットは大きくなると考えられます。

中小企業が顧問弁護士をつける5つのメリット

顧問弁護士を活用することで得られる利点は、単に「困ったときに相談できる」だけにとどまりません。中小企業にとって特に意味の大きいメリットを5つに整理します。

1. トラブルを未然に防げる(予防法務)

契約書を交わす前にチェックを受けたり、新しい取引やサービスを始める前に法的な問題点を確認したりすることで、後々の紛争そのものを減らすことができます。裁判になってから対応する費用と労力に比べれば、予防にかかるコストははるかに小さいのが通常です。

2. 顧問料の範囲で気軽に相談できる

「こんな小さなことで相談してよいのか」とためらってしまうと、問題が大きくなってから相談することになりがちです。顧問契約があれば、日常のちょっとした疑問でも相談のハードルが下がり、早い段階で対応しやすくなります。

3. 自社の事情を理解した対応が受けられる

顧問弁護士は事業内容や取引先との関係、社内の事情を継続的に把握しています。そのため、いざトラブルが起きた際にも、一から説明する必要がなく、自社の実情に即した現実的な助言を得やすくなります。

4. 取引先や従業員に対する信用力につながる

顧問弁護士がいることは、契約交渉や取引の場面で「法務体制が整っている会社」という印象につながることがあります。悪質なクレームや不当な要求に対しても、弁護士が対応窓口になることで毅然とした姿勢を示しやすくなります。

5. 費用の見通しが立てやすい

毎月の顧問料という形であれば、法務にかかる費用をあらかじめ予算化しやすくなります。トラブルのたびに想定外の出費が発生するよりも、経営上の見通しが立てやすい点も利点といえるでしょう。

法的な問題が生じる頻度が低い事業者にとっては、顧問契約が必ずしも費用対効果に見合うとは限りません。自社にとって相談ニーズがどの程度あるかを見極めることが大切です(この点は後半で詳しく取り上げます)。

顧問弁護士の費用相場|月額3〜5万円が目安

顧問弁護士を検討するうえで、もっとも気になるのが費用ではないでしょうか。中小企業向けの顧問料は、月額3万円〜5万円程度が一つの目安とされています。ただし、実際の金額は依頼する業務量や相談時間、企業規模、業種によって幅があり、月額1万円台から10万円を超えるものまで存在します。

ここで押さえておきたいのは、弁護士報酬は2004年(平成16年)4月に自由化されたという点です。かつては日本弁護士連合会が統一的な報酬基準を定めていましたが、この基準は廃止され、現在は各法律事務所が独自に料金を設定しています。したがって「相場」はあくまで一つの目安であり、同じ月額でも含まれる業務範囲が事務所ごとに異なる点に注意が必要です。

月額顧問料の目安含まれる業務の一般的なイメージ
1万円〜3万円程度月1〜2時間程度の法律相談が中心。契約書チェックは別料金の場合も
3万円〜5万円程度月2〜3時間程度の相談+契約書のレビューや簡単な作成。中小企業で選ばれやすい水準
5万円〜10万円以上相談時間が多く、書類作成の依頼も多い場合。従業員数の多い企業向け

また、顧問料に含まれるのは通常、日常的な相談や契約書のチェックまでで、実際に訴訟や示談交渉を依頼する場合には、顧問料とは別に着手金・報酬金がかかるのが一般的です。もっとも、顧問契約者はこれらの個別費用が割引されたり、優先的に対応してもらえたりする扱いを設けている事務所もあります。契約前に、顧問料に含まれる業務の範囲と、別料金となる業務を書面で確認しておくことが望ましいと解されます。

顧問弁護士に依頼できることの具体例

顧問弁護士に日常的に相談・依頼できる内容は多岐にわたります。中小企業で相談の多い代表的な場面を挙げます。

契約書の作成・チェック(リーガルチェック)

取引基本契約、業務委託契約、秘密保持契約(NDA)など、事業に関わる各種契約書の作成やチェックは、顧問弁護士の中心的な業務の一つです。自社に不利な条項や抜け落ちているリスクを事前に指摘してもらうことで、後のトラブルを防ぎやすくなります。契約書チェックの意義については、契約書のレビューを弁護士に頼むと何が変わるかで詳しく解説しています。あわせて、契約書なしで口頭取引を続けるリスクも参考になります。

労務・人事のトラブル対応

問題社員への対応、残業代の請求、解雇の可否、ハラスメントの相談など、労務分野は中小企業で特に相談の多いテーマです。対応を誤ると大きな紛争に発展しかねないため、早い段階で弁護士に相談できる体制は心強いといえます。職場でのハラスメントについては、パワハラ・セクハラが発生した場合の会社の法的責任もご覧ください。

売掛金・未払い代金の回収

取引先が支払いに応じない場合の内容証明郵便の作成や、その後の交渉・法的手続きについても相談できます。回収は時間との勝負になることも多く、日頃から相談できる関係があると初動が早くなります。

クレーム・カスタマーハラスメント/ウェブ・IT法務

不当な返金要求や執拗なクレームに対して、法的にどこまで対応すべきか、弁護士を窓口にすべきかといった判断を仰げます。また、利用規約やプライバシーポリシーの整備、システム開発をめぐる契約や紛争、ネット上の誹謗中傷への対応など、インターネットを使う事業者に特有の法務課題も相談の対象になります。

顧問弁護士が向かないケースはある?

ここまでメリットを中心に述べてきましたが、すべての事業者に顧問契約が最適とは限りません。次のような場合は、まずスポット依頼で必要な時だけ相談する形のほうが合理的なこともあります。

  • 取引がごく限られ、契約書を交わす機会もほとんどない
  • 従業員を雇用しておらず、労務トラブルが生じにくい
  • 法的な相談が数年に一度あるかどうかという頻度である

逆に、契約を交わす機会が多い、従業員を雇っている、インターネットで事業を展開している、取引先とのトラブルを一度経験している、といった事情がある事業者は、顧問契約の恩恵を受けやすいと考えられます。まずは自社にとって法的な相談ニーズがどの程度あるかを見極め、スポット依頼と比較して検討するとよいでしょう。なお、日本弁護士連合会は中小企業向けの相談窓口「ひまわりほっとダイヤル」を設けており、顧問契約を検討する前段階の情報収集に利用することもできます。

失敗しない顧問弁護士の選び方

顧問弁護士は、長く付き合っていく相手です。料金の安さだけで決めてしまうと、いざというときに期待した対応が受けられないこともあります。選ぶ際には、次のような点を確認するとよいでしょう。

  • 自社の課題に近い分野の経験があるか:契約が多い事業者なら契約実務に、IT・ウェブ事業者ならその分野に、労務問題を抱えやすいなら労働法務に、それぞれ経験のある弁護士を選ぶと安心です。
  • 相談のしやすさ・レスポンスの速さ:メールや電話でのやり取りのしやすさ、返答のスピード感が自社の業務ペースに合うかは、日常的に使ううえで重要です。
  • 費用と対応範囲が明確か:月額料金に何が含まれ、何が別料金になるのかがはっきり説明されるかを確認しましょう。
  • 相性・信頼関係を築けそうか:継続的に事業の内情を共有する相手だからこそ、話しやすさや価値観の相性も見落とせません。

横浜・新横浜エリアで事業を営む方であれば、地域の商慣行や取引先の事情を理解している地元の弁護士に相談できることも、一つの利点になり得ます。

よくある質問(FAQ)

従業員が数人の小さな会社でも顧問弁護士は必要ですか?

会社の規模だけで必要性が決まるわけではありません。取引先と契約書を交わす機会が多い、従業員を雇用している、インターネットで事業を展開しているといった事情があれば、小規模な事業者でも法的リスクにさらされる場面は少なくありません。トラブルが起きる前に気軽に相談できる相手を持っておくという観点からは、規模が小さくても顧問契約を検討する意義はあると考えられます。

顧問弁護士の費用の相場はどのくらいですか?

中小企業向けの顧問料は月額3万円〜5万円程度が一つの目安とされています。ただし2004年に弁護士報酬が自由化されて以降、料金は各事務所が独自に定めており、相談できる時間数や含まれる業務範囲によって幅があります。個別の訴訟や交渉を依頼する場合は、顧問料とは別に着手金・報酬金がかかるのが一般的です。

顧問弁護士とスポット(単発)依頼はどう違いますか?

スポット依頼はトラブルが起きてから個別に依頼する形で、顧問契約は継続的に相談できる関係をあらかじめ結んでおく形です。顧問契約では事業内容を理解した弁護士に日常的に相談でき、問題が大きくなる前に予防的に対応しやすい点が違いといえます。一方、法的な相談がごくまれにしか生じない事業者は、スポット依頼のほうが費用面で合理的な場合もあります。

顧問料の範囲内で訴訟まで対応してもらえますか?

多くの事務所では、顧問料に含まれるのは日常的な法律相談や契約書のチェックなどで、訴訟や示談交渉といった個別案件は別途費用となる扱いが一般的です。ただし顧問契約者は着手金・報酬金が割引される、優先的に対応してもらえるといった扱いを設けている事務所もあります。契約前に、顧問料に含まれる業務の範囲を書面で確認しておくことが望ましいと解されます。

顧問弁護士はどのように選べばよいですか?

自社の業種や課題に近い分野の経験があるか、相談のしやすさや連絡のスピード感が自社に合うか、費用と対応範囲のバランスが明確かといった点を確認するとよいでしょう。契約書の作成が多い事業者、IT・ウェブ事業者、労務トラブルを抱えやすい事業者など、自社が直面しやすい問題に強い弁護士を選ぶことが、費用対効果を高めるうえで重要と考えられます。

まとめ

顧問弁護士は、トラブルが起きてから対応するのではなく、問題を未然に防ぎながら事業を進めるための「予防」の仕組みといえます。中小企業向けの費用相場は月額3〜5万円程度が目安ですが、弁護士報酬は自由化されており、含まれる業務範囲は事務所ごとに異なります。だからこそ、料金の額そのものよりも、自社の課題に合った対応が受けられるか、費用と業務範囲が明確かを見極めることが大切です。

契約書のチェック、労務トラブル、債権回収、クレーム対応、ウェブ・IT法務など、日常的に法的判断を求められる場面が多い事業者ほど、顧問弁護士を活用する価値は高いと考えられます。自社にとって必要かどうか迷う場合は、まず一度、弁護士に相談してみることをおすすめします。

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※本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。具体的な案件については弁護士にご相談ください。

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