ネット上の投稿への対応は、投稿を消す手続(削除請求)と書いた人を特定する手続(発信者情報開示請求)が別々に存在し、費用もそれぞれに発生します。このページでは、どの段階でいくらかかるのか、実費を含めた総額をどう見積もればよいのかを整理しました。
※ 記載の金額は消費税別の標準額です。括弧内は消費税込みの参考額を示しています。実費は別途ご負担いただきます。事案の内容・対象件数・相手方の数等により増減しますので、ご依頼前に着手金・報酬金・実費の見込みを書面でお示しします。
まず押さえておきたい費用の構造
1. 削除請求と開示請求は別の費用
「消したい」と「誰が書いたか知りたい」は別の手続です。両方をご希望の場合、それぞれに着手金が発生します。どちらを優先すべきかは、投稿の内容と目的によって変わります。
2. 開示請求は2段階で、着手金も2回
投稿者の特定は、①サイト運営者(コンテンツプロバイダ)と②通信会社(アクセスプロバイダ)という別々の相手への手続を重ねて進みます。それぞれに申立てを行うため、基本着手金は合計40万円(税込44万円)を見込んでいただくことになります。
3. 弁護士費用のほかに実費がかかる
裁判所を使う手続では、収入印紙・郵便切手などの実費が別途必要です。仮処分では担保金の供託も必要になります。詳しくは下記「実費について」をご覧ください。
発信者情報開示請求(投稿者の特定)の費用
第1段階:コンテンツプロバイダ(CP)に対する開示請求
投稿が掲載されているサイトやSNSの運営者に対して、投稿者のIPアドレス等の開示を求める手続です。
「発チ事件」と「ヨ事件」の選び方
発信者情報開示命令の申立て(発チ事件)と、発信者情報開示仮処分命令の申立て(ヨ事件)は、いずれも投稿者の情報の開示を求める手続ですが、進み方と使いどころが異なります。どちらを申し立てるべきか、あるいは両方を申し立てるべきかは、相手方となるサイト運営者の特性と事案の内容によって選択します。方針は、ご相談のなかでご説明したうえで決めていただきます。
なお、ヨ事件の申立てを行う場合には、弁護士費用とは別に10万円程度の担保金の供託が必要です。担保金は、原則として事件終了時に全額が返還されます。
第2段階:アクセスプロバイダ(AP)に対する開示請求
第1段階で判明したIPアドレスをもとに、投稿者が利用していた通信会社に対して、氏名・住所の開示を求める手続です。
報酬金
削除請求(投稿を消す手続)の費用
削除は、はじめから裁判手続で進めることをお勧めしています
サイト運営者に任意で削除を求める方法もありますが、多くの運営者では任意の請求に実効性がありません。そのため当事務所では、原則として最初から裁判上の削除請求(削除仮処分命令の申立て)を行うことをお勧めしています。任意の請求で解決が見込める事案かどうかは、投稿の内容と運営者の対応実態を踏まえてご説明します。
裁判上の削除請求(削除仮処分命令の申立て)
任意の削除請求
サイト運営者やプラットフォームの窓口に対し、裁判手続によらずに削除を求める方法です。応じてもらえる見込みがある事案に限ってお勧めしています。
開示請求を受けた方(意見照会書が届いた方)の費用
BitTorrent・チケット転売の事案には定額のご案内があります
著作権侵害(BitTorrent)やチケット転売に関して意見照会書・通知書が届いたケースについては、意見照会への回答から示談交渉までを一括で承る定額のご案内を用意しています。詳しくは各特設ページをご覧ください。
BitTorrent|意見照会書が届いた方へ / BitTorrent|損害賠償請求の通知書が届いた方へ / チケット転売で開示請求を受けた方へ
実費について
上記の弁護士費用とは別に、手続の実施に必要な実費をご負担いただきます。金額は事案によって変わるため、ご依頼前の見積書で個別にお示しします。
裁判所に納める費用
申立てに必要な収入印紙、書類の送達に用いる郵便切手などです。手続の種類と相手方の数によって変わります。
仮処分の担保金
仮処分命令の申立てを行う場合、担保金の供託が必要です。発信者情報開示の仮処分では10万円程度が目安となります。担保金は、原則として事件終了時に全額が返還されます。
海外事業者が相手の場合
相手方が海外の事業者であるときは、登記事項の取得費用や翻訳費用、送達に要する費用などが加わることがあります。
法律相談料
※ ご相談時間は1回1時間を目安としますが、1時間を超えた場合でも超過料金はいただきません。継続相談の料金を含む全分野の料金は弁護士費用のページをご覧ください。
費用についてよくあるご質問
結局、総額でいくらかかりますか。
どこまで進めるかによって変わります。投稿者の特定まで進める場合、基本着手金は2段階で40万円(税込44万円)、特定できた場合の報酬金が発信者1名につき10万円(税込11万円)です。投稿の件数やプロバイダの数によって加算が生じ、これに実費が加わります。ご依頼前に、想定される手続と各段階の着手金・報酬金・実費の見込みを書面でお示しします。
かかった費用は相手に請求できますか。
投稿者に対する損害賠償請求のなかで、調査に要した費用の一部を損害として主張することは考えられます。もっとも、支出した弁護士費用の全額が当然に相手方の負担になるわけではなく、どこまで認められるかは事案によって異なります。回収可能性は相手方の資力にも左右されますので、費用をかける前に見通しをご説明します。
特定できなかった場合、報酬金はかかりますか。
報酬金は投稿者を特定できた場合に発生するものですので、特定に至らなかった場合には発生しません。なお、投稿者が複数名いた場合、報酬金は特定できた人数分となります。着手金はお手続に着手した時点でお預かりするものであり、結果にかかわらず返還されない性質の費用です。実費についても、既に支出した分はご負担いただくことになります。
複数の投稿をまとめて対応してもらえますか。
同時に申立てを行う場合、2件目以降は1件につき3万円(税込3万3,000円)の追加着手金で対応します。1件ずつ別々にご依頼いただく場合と比べて費用を抑えられますので、対象としたい投稿がお決まりでしたら、ご相談の際にまとめてお示しください。
支払方法と、分割払いはできますか。
銀行振込のほか、クレジットカードでのお支払いに対応しています。当事務所での分割払いは承っておりませんが、クレジットカード会社のご契約内容に応じた分割払い・リボ払い等をご利用いただくことは可能です。
法テラスは利用できますか。
当事務所では法テラス(民事法律扶助)の取扱いをしておりません。また、発信者情報開示請求や削除請求は、プロバイダに通信ログが残っている間しか進められない手続です。法テラスの利用には審査の期間を要するため、事案の性質上、ご利用が適切とはいえない場合が少なくありません。
費用の見込みは、ご相談のなかで具体的にお示しします
投稿の内容やサイトによって、取り得る手続も費用も変わります。まずは状況をお聞かせください。