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Instagramの誹謗中傷コメントへの法的対処法|削除請求・発信者情報開示・損害賠償を弁護士が解説

Instagramの誹謗中傷コメントへの法的対処法|削除請求・発信者情報開示・損害賠償を弁護士が解説

Instagramの誹謗中傷コメントへの法的対処法|削除請求・発信者情報開示・損害賠償を弁護士が解説

Instagramの誹謗中傷コメントへの法的対処法|削除請求・発信者情報開示・損害賠償を弁護士が解説

Instagramの誹謗中傷コメントへの法的対処法|削除請求・発信者情報開示・損害賠償を弁護士が解説

Instagramに投稿した写真や動画に、見知らぬアカウントから心ない中傷コメントが届いた経験はありませんか。「容姿が醜い」「どうせ嘘をついている」「消えてしまえ」——インスタグラム上での誹謗中傷は、個人アカウントから企業・インフルエンサーまで、あらゆるユーザーに降りかかる問題です。

投稿を削除しても別のアカウントで攻撃が続く、匿名のため相手を特定できないと感じ、泣き寝入りしてしまうケースが後を絶ちません。しかし、Instagram(Meta)での誹謗中傷には、法的に有効な対処手段が存在します。本記事では、証拠保全から削除申請・発信者情報開示請求・損害賠償請求まで、弁護士が実務的な手順をわかりやすく解説します。

Instagramで起きやすい誹謗中傷のパターン

インスタグラムでの誹謗中傷には、主に次のようなパターンが見られます。

  • 投稿へのコメント欄への中傷書き込み:写真や動画のコメント欄に、容姿・人格・職業などを攻撃する投稿が付けられるケース
  • ストーリーズへのリプライ・リアクション:24時間で消えるストーリーズを悪用して暴言を送りつけてくるケース
  • DM(ダイレクトメッセージ)での脅迫・侮辱:非公開の直接メッセージで繰り返し攻撃的な内容が届くケース
  • なりすましアカウントの作成:被害者の写真やプロフィールを盗用した偽アカウントを作られ、悪評を拡散されるケース
  • タグ付けによる嫌がらせ:不快な投稿に被害者をタグ付けして拡散するケース

これらの行為は、内容によって「名誉毀損罪」(刑法第230条)や「侮辱罪」(刑法第231条)、さらにはストーキング規制法や脅迫罪が適用される場合があります。また民事上は、不法行為(民法第709条)に基づく損害賠償請求の対象にもなります。

【最優先】まず証拠を保全する

Instagram上で誹謗中傷に気づいたとき、最初にすべきことは証拠の保全です。焦ってすぐに削除申請をしてしまうと、肝心の投稿が消えてしまい、開示請求や損害賠償請求に必要な証拠がなくなってしまいます。

スクリーンショットで保存する

問題のコメントや投稿が表示されている画面を、スマートフォンのスクリーンショット機能で保存してください。その際、以下の情報が画面内に含まれるよう注意しましょう。

  • 問題のコメント・投稿の全文
  • 投稿者のアカウント名(ユーザーネーム)およびプロフィール画像
  • 投稿日時(できるだけ記録)
  • 投稿のURL(PCブラウザから確認すると取得しやすい)
⚠️ 注意:スクリーンショットだけでなく、インターネット・アーカイブサービス(例:archive.org の「Save Page Now」機能)を使って当該ページをアーカイブ保存しておくと、より証拠能力が高まります。弁護士に依頼すれば、公正証書による証拠保全も可能です。

Instagramへの削除申請——情プラ法施行後の最新手順

2025年4月1日に施行された情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)により、InstagramやFacebookを運営するMeta Platforms, Inc.などの大規模プラットフォーム事業者には、権利侵害情報の削除申請を受けた場合に7日以内に削除の可否を判断し、結果と理由を申請者へ通知する義務が誹されるようになりました。これにより、従来に比べて削除対応のスピードと透明性が大幅に向上しています。

Instagramへの削除申請方法

まずInstagramの機能を使って直接申請する方法があります。問題のコメント・投稿右上の「…(三点リーダー)」をタップ→「報告する」→該当する理由を選択→「ヘイトスピーチまたは嫌がらせ」「虚偽の情報」など適切な区分を選んで送信します。

これで対応されない場合や、より正式な削除申請を行いたい場合には、情プラ法に基づく申出窓口に申請することができます。法務省が作成した「手引」を参考に、被害内容・権利侵害の根拠を明示した書面を送付することで、Meta側の検討が義務化されています。なお、法務省や各プラットフォームが公開している申請フォームを利用することも有効です。

それでも削除が認められない場合は、裁判所への仮処分申立(削除を求める仮処分命令)という法的手続きに移行することになります。仮処分は弁護士が申立人となって進め、認容されれば裁判所の決定としてMetaに削除が命じられます。

発信者情報開示請求——投稿者を特定する手続き

誹謗中傷をした相手が誰なのかを突き止め、損害賠償を請求したい場合は、発信者情報開示請求を行います。情プラ法(旧プロバイダ責任制限法を抜本的に改正)に基づき、以下のステップで進みます。

ステップ1:MetaへのIPアドレス等の開示請求

最初に、Instagram(Meta)に対して、問題の投稿を行ったアカウントのIPアドレスとタイムスタンプの開示を求めます。Metaは任意での開示に応じないことがほとんどであるため、裁判所を通じた仮処分(発信者情報開示の仮処分)を申し立てる必要があります。

Metaはアメリカに本社を置く外国法人ですが、日本法に基づく仮処分申立てが認められており、実務上も一定の開示実績があります。

ステップ2:プロバイダへの氏名・住所の開示請求

Metaから投稿時のIPアドレスとタイムスタンプが開示されたら、次にそのIPアドレスを割り当てたインターネットプロバイダ(NTT、ソフトバンク、au等)に対して、契約者の氏名・住所の開示を求めます。こちらも任意開示は難しいため、発信者情報開示命令(非訟手続き)を裁判所に申し立てるのが一般的です。

プロバイダがログを保存している期間は、おおむね3〜6か月程度が目安です。投稿から時間が経過するほど特定が困難になりますので、誹謗中傷に気づいたらできるだけ早く弁護士に相談することが重要です。

開示請求にかかる期間と費用

手続き 主な内容 目安期間
Meta仮処分申立 IPアドレス・タイムスタンプの開示 1〜3か月程度
プロバイダへの開示命令申立 氏名・住所等の開示 1〜3か月程度
合計 投稿者の特定完了まで 3〜6か月程度

弁護士費用は事務所によって異なりますが、開示請求の着手金・実費・報酬金を合わせると数十万円程度が一般的な相場です。弁護士費用の一部は、損害賠償請求において相手方に請求できる場合もあります。

投稿者特定後——損害賠償請求と刑事告訴

民事上の損害賠償請求

投稿者の氏名・住所が判明したら、内容証明郵便による通知(示談交渉)や、民事訴訟の提起によって損害賠償を請求することができます。請求できる損害としては、精神的苦痛に対する慰謝料(数十万〜数百万円の範囲が多い)、弁護士費用の一部、そして事業者の場合は風評被害による逸失利益等が考えられます。

刑事告訴

加害者に刑事罰を求める場合は、警察署に刑事告訴を行うことができます。Instagramでの誹謗中傷は、内容に応じて以下の罪が成立する可能性があります。

  • 名誉毀損罪(刑法第230条):3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金。具体的事実を摘示して名誉を傷つけた場合。
  • 侮辱罪(刑法第231条):1年以下の拘禁刑・30万円以下の罰金等。2022年7月の改正で大幅に厳罰化。具体的事実の摘示はなくても人を公然と侮辱した場合。
  • 脅迫罪(刑法第222条):危害を加えることを告知した場合。
💡 ポイント:2022年7月7日施行の改正刑法により、侮辱罪の法定刑は従来の「拘留または科料」から「1年以下の拘禁刑・30万円以下の罰金等」に引き上げられ、公訴時効も1年から3年に延長されました。SNSでの悪質な誹謗中傷が刑事責任を問われるケースが増えています。

弁護士に相談すべき理由

Instagram上の誹謗中傷への法的対応を個人で進めることは、手続きの複雑さや証拠保全のリスクから、非常に困難です。弁護士に依頼することで次のようなメリットがあります。

  • ログの消失リスクを最小化:プロバイダのログ保存期間は短く、弁護士が迅速に手続きを進めることで特定成功率が高まります。
  • 削除と開示のバランスを適切に判断:被害状況に応じて、先に削除申請すべきか、証拠を保全したまま開示請求を優先すべきか、最善の順序を判断します。
  • Meta(外国法人)への対応実績:外国法人であるMetaへの仮処分申立は専門知識が必要であり、実績ある弁護士のサポートが不可欠です。
  • 交渉・訴訟のワンストップ対応:示談交渉・民事訴訟・刑事告訴まで、一貫してサポートを受けることができます。

まとめ——被害を放置せず、早期に専門家へ

Instagramでの誹謗中傷は、匿名性の高いSNS環境を悪用した深刻な権利侵害です。しかし、情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)の施行により、削除申請への迅速対応が大規模プラットフォームに義務付けられ、投稿者特定の手続きも整備されています。「匿名だから逃げられる」時代は終わりつつあります。

大切なのは、被害に気づいたらまず証拠を保全し、できるだけ早く弁護士に相談することです。ログ保存期間には限りがあるため、時間が経てば経つほど投稿者の特定が難しくなります。一人で抱え込また、法的サポートを活用してください。

Instagramの誹謗中傷にお悩みの方へ

タングラム法律事務所では、ネット誹謗中傷に関する発信者情報開示請求・削除請求・損害賠償請求について、豊富な実績を有しております。Instagram(Meta)への仮処分申立から投稿者特定・損害賠償交渉まで、一貫してサポートいたします。初回相談はお気軽にお問い合わせください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な案件については、弁護士にご相談ください。

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