不貞慰謝料の相手方に弁護士がついたときの対処法|請求する側・された側を横浜の弁護士が解説
不貞慰謝料の相手方に弁護士がついたときの対処法|請求する側・された側を横浜の弁護士が解説
配偶者や不倫相手に不貞慰謝料を請求しようとしたとき、あるいは逆に慰謝料を請求されたとき、突然相手方が弁護士を立てるケースがあります。弁護士名の入った内容証明郵便が届いたり、「今後の交渉は弁護士を通じて行います」と告げられたりすると、強いプレッシャーを感じるのは当然です。「このまま無視していいのか」「直接連絡してもいいのか」と不安になる方も多いでしょう。
本記事では、不貞慰謝料をめぐるトラブルで相手方に弁護士がついた場合の対処法を、慰謝料を請求する側・請求された側の両方の立場から解説します。横浜で不貞慰謝料案件を数多く取り扱ってきた弁護士の視点から、実務上の重要なポイントをお伝えします。
なぜ不貞慰謝料の問題で相手方が弁護士を立てるのか
不貞慰謝料をぁぐるトラブルで相手方が弁護士を立てる背景には、さまざまな理由があります。慰謝料を請求する被害者側からすれば、証拠に基づいて正当な請求をしているつもりでも、相手方(不倫相手や配偶者)が弁護士を通じて減額交渉や争いを仕掛けてくることがあります。一方、慰謝料を請求された側は、「請求額が相場より高い」「自分の責任は限定的だ」「感情的な相手との直接交渉を避けたい」といった理由から、弁護士への依頼を選ぶことが多いです。
相手方に弁護士がついたということは、事案が本格的な法的手続きに進む可能性があることを意味します。弁護士は依頼人の利益を守るため、請求額の法的妥当性・証拠の有効性・減額事由の有無などを精査したうえで対応します。感情論から法律論へと交渉の土俵が変わる局面であり、こちら側も適切な対応が求められます。
相手方に弁護士がついたら直接連絡をしてはいけない
まず覚えておくべき最重要ルールは、相手方が弁護士を立てた場合、相手本人に直接連絡・交渉をしてはいけないということです。弁護士が代理人として就任すると、交渉の窓口はすべてその弁護士に一本化されます。相手本人に直接電話やLINEで連絡を取ろうとすることには、以下のような深刻なリスクがあります。
- 発言が不利な証拠に使われるリスク:直接交渉の場で感情的になってしまった言葉や、うっかり認ぁてしまった事実が、後の交渉や裁判で不利な証拠として活用されることがあります。
- 意図しない合意や誤解が生じるリスク:弁護士の確認を経ずに相手と直接話し合うことで、後日「あのときこう約束した」というトラブルに発展する場合があります。
- 相手方弁護士からクレームを受けるリスク:代理人弁護士が就任した後に本人へ直接接触することは、弁護士実務上好ましくないとされており、相手方弁護士から厳重な申し入れを受ける可能性があります。
相手方に弁護士がついている以上、連絡はすべてその弁護士宛てに行うべきです。ご自身も弁護士に依頼しているなら、弁護士同士での交渉に移行することが最も安全な対応といえます。
【慰謝料を請求する側】相手方に弁護士がついた場合の対応
不貞の被害者として慰謝料を請求している立場で、相手方(配偶者や不倫相手)が弁護士を立ててきた場合には、以下の点に注意が必要です。
保有している証拠の有効性を再確認する
相手方の弁護士は、「不貞行為の証拠が不十分」「婚姻関係はすでに破綻していた」「故意・過失がない」などの反論を展開してくることが少なくありません。LINEのスクリーンショット、ホテルの領収書、探偵(私立探偵・興信所)の調査報告書など、手元にある証拠が法的に有効なものかどうかを改ぁて確認し、必要であれば追加の証拠収集を検討してください。
減額交渉の申し出は冷静に分析する
相手方の弁護士が提示してくる減額案は、法的根拠に基づいたものである場合もあれば、単なる交渉戦術の場合もあります。提示された金額が慰謝料の相場(婚姻期間・不貞期間・子どもの有無などに応じて50万円〜300万円程度が目安とされることが多いです)と比べて妥当かどうか、感情的に拒絶せず冷静に分析することが大切です。
裁判での弁護士費用請求について知っておく
不貞慰謝料の損害賠償請求訴訟では、最高裁の判例上、弁護士費用の一部を損害として相手方に請求できる場合があります。実務上は認容額の約10%程度が弁護士費用相当額として認められる傾向があります(例:慰謝料200万円が認容された場合、弁護士費用20万円程度が追加で認ぁられることがある)。ただし、裁判外の示談交渉の段階では弁護士費用を別途請求することは通常難しいたぁ、示談か訴訟かを選択する際の参考にしてください。
【慰謝料を請求された側】相手方(被害者側)に弁護士がついた場合の対応
不貞行為をした立場として慰謝料を請求され、相手方(被害者)が弁護士を立ててきた場合は、特に慎重な対応が求められます。
通知書・内容証明郵便を絶対に無視しない
相手方弁護士から内容証明郵便や通知書が届いた場合、絶対に無視してはいけません。無視を続けると、損害賠償請求訴訟に発展する可能性が高まります。裁判になれば、弁護士費用や訴訟費用がかさむうえ、欠席裁判によって相手の請求額に近い判決が出るリスクもあります。まずは内容をしっかり確認し、誠実に対応することが重要です。
請求額が相場に見合っているか確認する
弁護士からの通知書には、慰謝料の金額・根拠・支払期限・振込先などが記載されています。請求額が慰謝料の相場に見合っているか、また減額が認められる事由(婚姻関係の実質的な破綻、不貞関係の期間や頻度、関与の程度、婚姻年数の短さなど)がないかを冷静に確認することが第一歩です。
支払う前に必ず専門家に相談する
内容証明が届いたからといって、すぐに全額を支払ってしまうのは禁物です。一度全額を支払ってしまうと、後から減額を求めることが事実上困難になります。「内容を確認するため、回答まで少しお時間をいただけますか」と誠実に返答し、弁護士に相談する時間を確保することが大切です。
相手方弁護士から通知が届いたときの具体的な対処手順
相手方弁護士から通知書や内容証明郵便が届いた場合、以下の手順で対処することをお勧めします。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 内容の確認 | 請求額・根拠・支払期限・振込先・問い合わせ先の弁護士情報を落ち着いて確認する |
| ② 証拠・記録の保全 | 自分に有利な証拠(不貞関係の期間・頻度の記録、婚姻関係の状況がわかる資料など)を整理する |
| ③ 期限内に返答 | 通常1〜2週間の回答期限が設定されている。期限内に「内容を確認中」と返答するだけでも誠実な姿勢を示せる |
| ④ 弁護士に相談 | 相手方に弁護士がいる以上、素人交渉では不利になるリスクが高い。できるだけ早期に専門家に相談する |
自分も弁護士を立てるべき理由とメリット
相手方に弁護士がついた場合、ご自身も弁護士に依頼することを真剣に検討すべきです。その理由と主なメリットを整理します。
- 対等な交渉が可能になる:弁護士対弁護士の交渉であれば、法的な観点から適切な主張ができ、不当な圧力に屈することなく交渉を進ぁられます。
- 証拠の評価と戦略立案ができる:手元にある証拠の有効性を正確に評価し、請求額の根拠や減額交渉の余地を分析したうえで最適な方針を立てられます。
- 精神的負担を大幅に軽減できる:相手方弁護士との交渉は精神的に非常に消耗します。弁護士に窓口を委ねることで、日常生活への影響を最小限に抑えられます。
- 裁判に発展した場合も迅速に対応できる:示談が不成立に終わり裁判になった場合も、書類作成から法廷での代理まで弁護士がすべて対応します。
弁護士費用の目安としては、着手金が10万円〜30万円前後、成功報酬(獲得額または減額できた金額に対する一定割合)が10万円〜30万円前後が一般的です。ただし、事務所によって費用体系は異なるたぁ、相談時に必ず確認するようにしてください。横浜を含む多くの弁護士事務所では、初回相談を無料または低額で受け付けていますので、まず気軽に問い合わせることをお勧ぁします。
まとめ|相手方に弁護士がついたら早めに法律相談を
不貞慰謝料をめぐるトラブルで相手方に弁護士がついた場合、対応を誤ると交渉が不利になったり、裁判に発展するリスクが生じます。
慰謝料を請求する側であれば、相手方弁護士による減額主張に適切に反論するために専門家のサポートが必要です。慰謝料を請求された側であれば、通知書を無視せず、早期に弁護士へ相談して減額交渉の可能性を検討することが重要です。どちらの立場であっても、「相手方に弁護士がついた」という状況は、ご自身も弁護士への相談を真剣に検討すべきタイミングです。
一人で抱え込まず、不貞慰謝料案件の解決実績を持つ弁護士に相談することで、状況を適切に把握し、最善の解決策を見つける第一歩を踏み出してください。
不貞慰謝料で相手方に弁護士がついてお困りの方へ
タングラム法律事務所では、不貞慰謝料請求の事案について豊富な実績を有しております。請求する側・された側を問わず、相手方弁護士との交渉対応から裁判対応まで、横浜の弁護士が丁寧にサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。
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