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不貞慰謝料と婚姻費用の関係|別居中の生活費請求と慰謝料を同時に進める方法を横浜の弁護士が解説

不貞慰謝料と婚姻費用の関係|別居中の生活費請求と慰謝料を同時に進める方法を横浜の弁護士が解説

不貞慰謝料と婚姻費用の関係|別居中の生活費請求と慰謝料を同時に進める方法を横浜の弁護士が解説

不貞慰謝料と婚姻費用の関係|別居中の生活費請求と慰謝料を同時に進める方法を横浜の弁護士が解説

配偶者の不倫が発覚し、別居を余儀なくされた場合、「今後の生活費はどうすればよいのか」「慰謝料と別居中の生活費を同時に請求できるのか」と不安を感じる方は多いものです。特に、専業主婦(夫)や収入の少ない配偶者にとっては、別居直後の生活費の確保は緊急の問題です。

この記事では、不貞慰謝料と「婚姻費用」の関係を整理し、別居中の生活費の確保と慰謝料請求を同時に進める方法・注意点を解説します。どちらの手続きも早期に動き出すことが非常に重要ですので、ぜひ参考にしてください。

婚姻費用とは何か|民法第760条が定める夫婦の費用分担義務

「婚姻費用」とは、夫婦が結婚生活を維持するために必要な費用の総称です。具体的には、食費・住居費・光熱費・医療費・子どもの養育費・教育費・交際費などが含まれます。

民法第760条は「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」と定めており、収入の少ない配偶者が収入の多い配偶者に対して婚姻費用を請求する権利があります。この義務は、別居中であっても、正式に離婚が成立するまで継続します。

婚姻費用の分担義務は「生活保持義務」と呼ばれ、単に最低限の生活費を保障するだけでなく、収入の多い配偶者と同等の生活水準を維持させる義務として解釈されています。そのため、高収入の配偶者に対しては、相応の金額の婚姻費用を請求できる場合があります。配偶者の不倫を原因として別居に至った場合でも、この権利は原則として失われません。

婚姻費用の相場|算定表を使った目安の確認方法

婚姻費用の額は、裁判所が公表している「婚姻費用算定表」を基準として決まります。この算定表は、義務者(支払う側)と権利者(受け取る側)の収入、および子どもの有無・年齢・人数を総合的に考慮して計算されます。

以下の表は、夫が義務者・妻が権利者の場合のひとつの目安として参考にしてください(実際の金額はケースによって異なります)。

義務者(夫)の年収 権利者(妻)の年収 子なし 子1人(0〜14歳) 子2人(0〜14歳)
400万円 0円(専業主婦) 月額6〜8万円程度 月額8〜10万円程度 月額10〜12万円程度
600万円 0円(専業主婦) 月額10〜12万円程度 月額12〜14万円程度 月額14〜16万円程度
800万円 0円(専業主婦) 月額14〜16万円程度 月額16〜18万円程度 月額18〜20万円程度
※上記はあくまで目安であり、双方の収入・子どもの状況・特別な事情によって金額は大きく異なります。正確な金額は算定表を用いた計算や弁護士への相談をお勧めします。

また、算定表に含まれない特別な事情(重篤な持病の医療費・私立学校の教育費など)がある場合は、算定表の金額に上乗せして請求する交渉ができる場合があります。

婚姻費用はいつから・いつまで請求できるか

婚姻費用の請求期間については、特に「始期」に注意が必要です。

始期:調停申立月から認められるのが原則

婚姻費用は「婚姻費用分担調停を申し立てた月から」支払いが認められるのが実務上の原則です。別居を開始した時点までさかのぼって請求することは、原則として認められません。したがって、別居後は速やかに家庭裁判所に婚姻費用分担調停を申し立てることが非常に重要です。配偶者の不倫によって別居が始まった場合、早期に調停を申し立てることで、受け取れる婚姻費用の総額を最大化できます。

終期:離婚成立または別居解消まで

婚姻費用の支払義務は、離婚が成立した時点(または別居が解消された時点)まで継続します。離婚が成立すれば夫婦関係が解消されるため、婚姻費用の分担義務も消滅します。離婚交渉や裁判が長期化する場合には、その間も婚姻費用が積み上がることになります。これは、不倫された側が離婚交渉においても一定の経済的優位性を持てる要素のひとつです。

不貞慰謝料と婚姻費用は同時に請求できるか

結論から言えば、不貞慰謝料と婚姻費用は別個の権利であり、同時に請求することは可能です。

不貞慰謝料は、配偶者や不倫相手の不法行為(民法第709条・第710条)に基づく損害賠償請求権です。一方、婚姻費用は民法第760条に基づく夫婦間の費用分担義務です。両者は法的根拠・性質がまったく異なるため、一方の請求が他方を妨げるものではありません。

実務的には、不貞が発覚して別居に至った場合、おおむね次の流れで手続きが進みます。

  • 別居開始と同時:婚姻費用分担調停を家庭裁判所に申し立て、生活費を確保する。
  • 別居期間中:不貞の証拠(LINE・メール・探偵報告書など)を収集し、配偶者・不倫相手への慰謝料請求の準備を進める。
  • 離婚交渉・調停・裁判:婚姻費用・慰謝料・財産分与・養育費などを総合的に解決する方針を立てる。

つまり、婚姻費用の確保と不貞慰謝料の請求は並行して進めることができ、両方を確実に実現するためには横浜の弁護士など専門家への早期相談が有効です。

不倫をした有責配偶者は婚姻費用を請求できるか

不倫をして別居の原因を作った有責配偶者が、相手方に対して婚姻費用を請求できるかは、実務上しばしば問題となります。

判例上、不倫によって別居を引き起こした有責配偶者からの婚姻費用の請求は、信義則に反するとして、自分自身の生活費分については認められない傾向があります。不倫をした配偶者が「生活費を払ってほしい」と主張しても、裁判所は権利の濫用または信義則違反として厳しく判断することがあります。

ただし、子どもを養育している場合には、自身の生活費分は認められなくても、子どものための費用(養育費相当分)については認められる場合があります。

逆に言えば、不倫をされた被害者側(非有責配偶者)は、不倫をした有責配偶者に対して婚姻費用を請求しやすい立場にあります。有責配偶者が婚姻費用の支払いを拒んだ場合は、調停・審判を通じて支払いを確保することが可能です。

ポイント:不倫をされた側(非有責配偶者)は婚姻費用を請求しやすく、不倫をした側(有責配偶者)が相手方に婚姻費用を請求することは困難になる傾向があります。

婚姻費用と不貞慰謝料の相殺・控除はできるか

「婚姻費用の支払いが済んでいるから慰謝料を減らしてほしい」という主張や、「慰謝料と婚姻費用を相殺したい」という要求が実務上なされることがあります。これらの法的位置づけを整理します。

原則として、婚姻費用と不貞慰謝料は別個の権利義務であり、当然に相殺されるものではありません。婚姻費用はあくまでも婚姻関係が継続する間の生活費の分担義務であり、不貞行為に対する損害賠償たる慰謝料の代替にはならないというのが基本的な考え方です。

ただし、示談交渉の場では、慰謝料の支払いと婚姻費用の一部減額・放棄を組み合わせた形での合意がなされることはあります。これは当事者間の合意による解決であり、法的に禁止されているわけではありません。ただし、一方的に不利な条件を押し付けられないよう、弁護士を通じた交渉が重要です。

また、裁判において、不倫をした配偶者が婚姻費用を継続的に支払っていた事実が慰謝料の減額事由として主張されることがありますが、必ずしも認められるものではありません。婚姻費用の支払いは義務的なものであり、慰謝料の代替として評価されることは多くない傾向にあります。

婚姻費用分担調停の手続きと流れ

婚姻費用を確保するための具体的な手続きである「婚姻費用分担調停」の流れを説明します。

① 申立て

相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申立書を提出します。申立費用は収入印紙1,200円と郵便切手代(裁判所によって数千円程度)が必要です。申立書には、申立人・相手方の収入がわかる資料(源況徴収票・課税証明書など)を添付します。別居後は「調停申立月から婚姻費用が認められる」ため、できるだけ早く申し立てることが重要です。

② 調停期日

申立てから1〜2か月後に第1回期日が開かれ、調停委員を介して双方が話し合います。調停は月1回程度のペースで進み、合意に至るまで平均3〜4か月程度かかることが多いです。当事者が直接顔を合わせる必要はなく、弁護士が代理人として出席することも可能です。

③ 調停成立または審判

調停が成立すれば調停調書が作成され、これは強制執行力を持ちます。相手方が支払いを怠った場合には強制執行が可能です。調停が不成立の場合は自動的に審判手続きに移行し、家庭裁判所が婚姻費用の金額を決定します。

注意点:調停の申立て中も婚姻費用を受け取れない期間が生じる場合があります。緊急性が高い場合は、調停と並行して仮処分(婚姻費用の仮払い)を求める手続きの利用を弁護士に相談することをお勧めします。

まとめ|婚姻費用と不貞慰謝料を確実に確保するために弁護士に相談を

配偶者の不倫が発覚して別居に至った場合、不貞慰謝料と婚姻費用(別居中の生活費)の両方を請求する権利があります。両者は法的根拠が異なる別個の権利であり、同時に請求を進めることが可能です。

ただし、婚姻費用については「調停申立月から」しか認められないケースが多く、申立てのタイミングが非常に重要です。また、有責配偶者の立場によっては婚姻費用の請求が制限される場合もあり、戦略的な対応が求められます。不貞慰謝料の証拠収集も、適法な方法で通やかに進める必要があります。

婚姻費用・不貞慰謝料・財産分与・養育費・離婚など複数の問題が絡み合う状況では、横浜の弁護士に早期に相談し、トータルで見据えた方針を立てることが、最終的な解決に向けた最善の選択です。一人で抱え込まず、まずは専門家にご相談ください。

別居中の生活費(婚姻費用)と不貞慰謝料、どちらも確実に確保したい方へ

タングラム法律事務所では、不貞慰謝料請求の事案について豊富な実績を有しております。婚姻費用分担調停の申立てから不貞慰謝料請求・離婚交渉まで、一括してサポートいたします。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

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