タングラム法律事務所

インスタのストーリーで悪口を書かれたら|消える投稿の証拠と開示請求

インスタのストーリーで悪口を書かれたら|消える投稿の証拠と開示請求

インスタのストーリーで悪口を書かれたら|消える投稿の証拠と開示請求

インスタのストーリーで悪口を書かれたら|消える投稿の証拠と開示請求

インスタのストーリーで悪口を書かれたら|消える投稿の証拠と開示請求

執筆:弁護士 安藤 一章(タングラム法律事務所/神奈川県弁護士会所属) 公開日:2026年10月2日 最終更新日:2026年10月2日

「インスタのストーリーで、明らかに自分のことを悪く書かれている」「親しい友達限定のストーリーで悪口を言われていると、知人から教えてもらった」――ストーリーは時間がたつと消えてしまうため、「証拠がなくなったら泣き寝入りするしかないのでは」と不安を抱える方も多いはずです。

この記事では、インスタグラムのストーリーで悪口や誹謗中傷を書かれたときに、消える前に何をすべきか、どのような場合に名誉毀損や侮辱にあたるのか、削除や投稿者の特定(発信者情報開示請求)をどう進めるのかを、横浜の弁護士が順を追って解説します。

結論からいえば、インスタのストーリーは原則として24時間で表示されなくなるため、まず消える前に画面の記録を残すことが最優先です。「親しい友達」限定の投稿であっても、内容や閲覧者の状況によっては名誉毀損・侮辱として法的責任を問える可能性があり、証拠が残っていれば、消えた後でも削除請求や発信者情報開示請求を検討できる場合があります。

インスタのストーリーの特徴|24時間で消える・ハイライトに残る

Instagramの公式サイトでは、ストーリーズはハイライトに追加しない限り、24時間経過するとフィード・プロフィール・Directから消えると説明されています。一方で、投稿者がストーリーをプロフィールのハイライトに追加すると、元のストーリーが消えた後も、削除されない限りハイライトとして表示され続けます。

また、ストーリーは「すべてのフォロワー」に公開するほか、投稿者が選んだ「親しい友達」リストのメンバーだけに公開するよう設定することもできます。親しい友達限定の場合、被害者本人は閲覧できず、知人からの連絡で初めて知ることもあります。

投稿の状態表示される期間被害者側の注意点
通常のストーリー原則24時間消える前に記録を残す必要がある
ハイライトに追加されたストーリー投稿者が削除するまで継続的な被害として削除を求めやすい
「親しい友達」限定のストーリー原則24時間(閲覧者は限定)閲覧できる人から記録を提供してもらう必要がある

ストーリーは通常の投稿より証拠の確保が難しく、初動の速さが結果を左右します。Instagramの通常の投稿やコメントへの対処法については、Instagramの誹謗中傷で投稿者を特定する方法もあわせてご覧ください。

ストーリーの悪口が名誉毀損・侮辱にあたる場合

ストーリーの悪口が法的に問題となるのは、主に次のような場合です。

  • 名誉毀損:「〇〇は不倫している」「あの店は客をだましている」など、具体的な事実を示して社会的評価を下げる場合
  • 侮辱(名誉感情の侵害):「バカ」「消えろ」など、事実を示さずに人格をおとしめる表現で、社会通念上許される限度を超える場合
  • プライバシー侵害・肖像権侵害:本人の写真や私生活の情報を、無断でストーリーに載せる場合

名前が書かれていない「匂わせ」のストーリーでも、写真や文脈、投稿者との関係から、閲覧者が誰のことか分かる状態であれば、法的責任を問える可能性があります(同定可能性)。

「親しい友達」限定でも「公然性」が認められる場合がある

名誉毀損や侮辱では、不特定または多数の人が知りうる状態であること(公然性)が問題になります。親しい友達限定のストーリーは閲覧者が絞られているため、この点が争われることがあります。

もっとも、最高裁昭和34年5月7日判決(刑集13巻5号641頁)は、直接の相手方が特定かつ少数であっても、そこから不特定または多数の人へ伝わっていく可能性がある場合には公然性を認めるという考え方(伝播可能性の理論)を示しています。ストーリーはスクリーンショットで簡単に共有できるため、閲覧者の人数や関係、実際の拡散の有無によっては、限定公開でも責任を問える余地があります。詳しくは名誉毀損の「公然性」とは|DMや1対1でも成立するかで解説しています。

消える前にやるべき証拠保全|スクリーンショットと画面録画

ストーリーの悪口に気づいたら、何よりも先に記録を残してください。ストーリーは画面上で正確な投稿日時を確認しにくいことがあるため、「いつ確認したか」を自分で記録しておくことが重要です。

残しておくべきものポイント
ストーリーの画面(スクリーンショット)文字・画像が読める状態で、投稿者のアカウント名が写るように撮る
画面録画動画や複数枚のストーリーは、録画で一連の流れを残す
投稿者のプロフィール画面ユーザーネーム(@から始まるID)とプロフィールURLを記録する
確認した日時・表示されていた経過時間メモアプリ等に「〇月〇日〇時〇分に確認」と残す
誰のことか分かる事情写真、文脈、過去の投稿など同定可能性を裏付ける資料

親しい友達限定のストーリーで、ご自身が閲覧できない場合は、閲覧できた知人に記録を提供してもらう必要があります。その際は、加工や切り取りをしていない元のデータを受け取ってください。また、相手に抗議したり反論のストーリーを投稿したりすると、投稿が削除されて証拠が残らなくなるおそれがあります。正しい撮り方の詳細は誹謗中傷の証拠保全|スクリーンショットの正しい撮り方をご参照ください。

ストーリーの削除を求める方法

Instagramの報告機能・削除申出窓口

まずはアプリ内の報告機能から対応を求める方法があります。さらに、Instagramを運営するMeta Platformsは、2025年4月1日施行の情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)に基づく「大規模特定電気通信役務提供者」に指定されており、総務省が公表する一覧にもInstagramの削除申出窓口が掲載されています。

大規模特定電気通信役務提供者は、権利を侵害されたとする人から削除の申出を受けたときは、遅滞なく必要な調査を行い(同法23条)、原則として申出から14日以内の総務省令で定める期間内に、削除したかどうかなどを申出者に通知する義務を負っています(同法25条1項)。

裁判所の手続による削除

申出をしても削除されない場合には、裁判所に削除を命じる仮処分を申し立てることも考えられます。どのサイト・SNSでどのような手続をとるかについては、当事務所の掲示板・SNS別の削除・投稿者特定のページでもご案内しています。

消えたストーリーでも投稿者を特定できるか|開示請求の注意点

悪口を書いた相手が匿名のアカウントで、誰なのか分からない場合には、発信者情報開示請求によって投稿者の特定を目指すことになります。ストーリーが画面から消えた後でも、投稿の内容と投稿日時(またはその目安)を証拠で示すことができれば、手続を検討できる場合があります。

ただし、次の点に注意が必要です。

  • 時間との勝負:Instagramはログインして利用するサービスで、特定にはログイン時の通信記録などをたどる必要があります。通信記録には保存期間があり、過ぎると特定できなくなるおそれがあります。
  • 権利侵害の明白性:開示が認められるには、投稿によって権利が侵害されたことが明らかであることなどが必要です(情プラ法5条1項)。投稿内容を正確に示す証拠が欠かせません。
  • 限定公開の場合の検討:同法は、対象となる「特定電気通信」を、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信と定めています(2条1号)。閲覧者を絞ったストーリーについては、この点も含めて検討が必要になる場合があります。

開示請求の手続の流れや必要な準備については、発信者情報開示請求・削除請求のページで詳しくご案内しています。

弁護士に相談するメリット

ストーリーの悪口は、証拠の残し方、公然性や同定可能性、削除と開示請求のどちらを優先するかなど、早期に判断すべきことが多い類型です。弁護士に相談すれば、手元の記録で手続が可能かを見極めたうえで、削除から損害賠償請求まで一貫して進めることができます。

SNS上の誹謗中傷やなりすまし被害への当事務所の対応については、SNSなりすまし・誹謗中傷への対応の特設ページもご覧ください。

よくある質問

インスタのストーリーで名前を出さずに悪口を書かれても、名誉毀損になりますか?

名前がなくても、投稿の内容や写真、投稿者との関係などから、閲覧者が「あなたのことだ」と分かる状態であれば、名誉毀損や侮辱が成立する可能性があります(同定可能性)。誰のことか分かる事情も含めて証拠を残しておくことが大切です。

「親しい友達」限定のストーリーなら、法的責任は問えないのでしょうか?

閲覧者が限られていても、スクリーンショットなどで外部に広がる可能性があれば「公然性」が認められる余地があります。ただし、閲覧者の人数や関係性によって結論が変わるため、事案ごとの検討が必要です。

ストーリーが24時間で消えてしまった後でも、投稿者を特定できますか?

投稿の内容と投稿日時を証拠で示すことができれば、消えた後でも発信者情報開示請求を検討できる場合があります。ただし通信記録には保存期間があるため、早めの着手が重要です。

ストーリーの悪口を削除してもらうには、どうすればよいですか?

Instagramの報告機能や、Metaが情プラ法に基づいて設けている削除申出窓口から削除を求める方法があります。対応されない場合は、裁判所の仮処分手続で削除を求めることも考えられます。

まとめ

インスタのストーリーは原則24時間で消えるため、悪口に気づいたらすぐにスクリーンショットや画面録画で記録を残し、確認した日時をメモしておくことが何より大切です。限定公開であっても伝播可能性によって名誉毀損・侮辱が成立する余地があり、証拠が残っていれば、削除申出や仮処分、発信者情報開示請求を検討できます。

もっとも、通信記録の保存期間との関係で、時間がたつほど投稿者の特定は難しくなります。迷っている間にも記録は失われていきますので、早めに弁護士へご相談ください。横浜の当事務所でも、SNSの誹謗中傷に関するご相談をお受けしています。

インスタのストーリーで悪口を書かれてお悩みの方へ

タングラム法律事務所では、SNS上の誹謗中傷について、削除請求から発信者情報開示請求、損害賠償請求まで数多くの案件に対応してまいりました。残っている証拠で何ができるかを含め、事案に即してご提案します。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

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