タングラム法律事務所

ロマンス詐欺の相手はLINEから特定できるか|できること・できないこと

ロマンス詐欺の相手はLINEから特定できるか|できること・できないこと

ロマンス詐欺の相手はLINEから特定できるか|できること・できないこと

ロマンス詐欺の相手はLINEから特定できるか|できること・できないこと

ロマンス詐欺の相手はLINEから特定できるか|できること・できないこと

執筆:弁護士 安藤 一章(タングラム法律事務所/神奈川県弁護士会所属) 公開日:2026年9月27日 最終更新日:2026年9月27日

SNSやマッチングアプリで知り合い、LINEで毎日やり取りを重ねるうちに、会ったこともない相手を信頼するようになった。「一緒に将来のために投資しよう」「日本に行くための費用が必要」と言われてお金を送ったが、ある日を境に連絡が取れなくなった――。いわゆるロマンス詐欺の被害に遭い、相手を特定してお金を取り戻せないかと考える方は少なくありません。

この記事では、ロマンス詐欺の相手をLINEのアカウントから特定できるのか、弁護士会照会でできること・できないこと、そして被害に気づいたらすぐにすべきことを、横浜の弁護士が率直に解説します。

結論として、弁護士会照会によりLINEアカウントの登録電話番号から契約者の特定を試みることは制度上可能ですが、ロマンス詐欺に使われるアカウントは他人名義の携帯電話や海外の電話番号で登録されていることが多く、実際の加害者の特定や最終的な被害回復に至らない可能性が高いのが実情です。被害に気づいたら、まず振込先の金融機関と警察に連絡してください。

ロマンス詐欺の実態

警察庁によれば、令和7年(2025年)のSNS型ロマンス詐欺の認知件数は5,645件、被害額は約546.4億円で、前年から大きく増えています(警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」)。

典型的には、SNSやマッチングアプリで知り合った相手とLINEなどに連絡手段を移し、恋愛感情や親近感を抱かせたうえで、投資や送金、渡航費・手数料などの名目でお金を求めます。相手のプロフィール写真は、実在する別の人物の写真を無断で使っていることも少なくありません。

次のような事情がある場合は、ロマンス詐欺を疑ってください。

  • 一度も会ったことがない、ビデオ通話を避けられる
  • 知り合って間もないのに、将来や結婚の話をされる
  • 投資や副業を勧められ、指定されたサイトやアプリで入金を求められる
  • 出金しようとすると、手数料や税金の名目で追加の支払を求められる

被害に気づいたらすぐにすべきこと

  1. 振込先の金融機関に連絡する:口座の凍結を求めます。残高が残っていれば、振り込め詐欺救済法に基づく被害回復分配金の手続で一部が戻る可能性があります。
  2. 警察に相談する:最寄りの警察署、または警察相談専用電話「#9110」に相談します。
  3. 証拠を保存する:LINEのトーク、相手のプロフィール画面、知り合ったSNSやアプリの画面、送金の記録を保存します。
  4. 追加の送金をしない:「最後にこれを払えば返金できる」などと言われても応じないでください。

LINEで勧誘される投資詐欺の場合も基本は同じです(LINEで勧誘された投資詐欺|相手のアカウントは特定できるのか)。

LINEから相手を特定するためにできること

1対1のLINEのやり取りの相手を特定する方法としては、弁護士法23条の2に基づく弁護士会照会があります。相手のプロフィール画面から通報したうえで、弁護士会を通じてLINEヤフー株式会社に照会して登録電話番号の回答を受け、さらに携帯電話会社に契約者の氏名・住所を照会します(LINEしか知らない相手を特定する方法)。

弁護士会照会は、損害賠償請求などの事件を弁護士が受任していることが前提の制度で、個人が直接利用することはできません。インターネット上の相手方特定の手続全般は、インターネット問題の取扱分野のページをご覧ください。

できないこと・難しいこと

事情結果
海外の電話番号で登録されている国内の携帯電話会社に照会できず、特定は困難
他人名義や売買された回線で登録されている判明するのは名義人で、実際の加害者ではないことが多い
アカウントや回線がすでに削除・解約されている照会しても回答が得られないことがある
名義人が特定できても財産がない判決を得ても回収できない
プロフィール写真が他人のもの写真の人物は無関係の第三者である可能性が高い

このように、ロマンス詐欺では、照会によって相手の特定を試みても、実際の加害者にたどり着き、お金を取り戻すところまで至らない可能性が高いといえます。

当事務所の対応方針

当事務所では、LINEしか分からない相手方の特定を取り扱っていますが、詐欺の類型については、上記の事情から特定や被害回復に至らない可能性が高いことを、ご依頼の前に必ずご説明しています。相手方の特定をお引き受けした場合でも、特定後の損害賠償請求(本案)については、見込みによってはお引き受けできない場合があります。

また、ロマンス詐欺の被害者を狙い、「被害金を取り戻せる」と持ちかける二次被害も起きています。依頼する前の確認点は、「被害金を取り戻せる」に注意|投資・ロマンス詐欺の二次被害をご覧ください。

よくある質問

相手のプロフィール写真で本人を探すことはできますか?

ロマンス詐欺では、他人の写真を無断で使ったプロフィールが多く見られます。写真の人物は詐欺とは無関係の第三者である可能性が高く、その人に連絡したり、写真を拡散したりすることは避けてください。

相手は外国人だと名乗っていました。LINEから特定できますか?

LINEのアカウントが海外の電話番号で登録されている場合は、国内の携帯電話会社に照会することができず、特定は一層困難です。国内の番号であっても、他人名義の回線が使われていることが多いのが実情です。

恋愛関係だったので、詐欺かどうか自信がありません。

会ったことがないのに送金を求められた、投資や手数料の名目で繰り返しお金を求められたといった事情があれば、ロマンス詐欺の可能性があります。まずは警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」に相談してください。

送ったお金は戻ってきますか?

振込先の口座が凍結され、残高が残っていれば、振り込め詐欺救済法に基づく被害回復分配金が支払われる可能性があります。ただし、多くの場合は残高が引き出されており、暗号資産で送金した場合も回復は困難です。

まとめ

ロマンス詐欺の相手について、弁護士会照会によってLINEアカウントの登録電話番号から契約者の特定を試みることは制度上可能です。しかし、他人名義の携帯電話や海外の電話番号、他人の写真が使われていることが多く、実際の加害者の特定や最終的な被害回復に至らない可能性が高いのが実情です。被害に気づいたら、まず振込先の金融機関と警察に連絡し、証拠を保存してください。

横浜のタングラム法律事務所では、見込みを率直にご説明したうえで、相手方の特定のご相談に対応しています。手続と費用、詐欺の類型に関する注意事項は、LINEしか知らない相手の特定(弁護士会照会)の特設ページをご覧ください。

LINEで知り合った相手との金銭トラブルでお悩みの方へ

タングラム法律事務所では、LINEしか分からない相手方の特定(弁護士会照会)を取り扱っております。ロマンス詐欺の事案では特定・被害回復の見込みが低いことが多いため、ご依頼の前に見込みを率直にご説明し、お引き受けできない場合もあります。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

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