タングラム法律事務所

ログインできない昔のアカウントを削除する方法|訴訟という選択肢

ログインできない昔のアカウントを削除する方法|訴訟という選択肢

ログインできない昔のアカウントを削除する方法|訴訟という選択肢

ログインできない昔のアカウントを削除する方法|訴訟という選択肢

ログインできない昔のアカウントを削除する方法|訴訟という選択肢

学生時代に実名で作ったアカウントや、以前の仕事で使っていたアカウント。今となっては消したいのに、パスワードを思い出せず、登録したメールアドレスも携帯電話の番号も解約済みで、再設定の連絡が届かない。そうしている間にも、顔写真や当時の投稿が検索結果に表示され続けている――。

乗っ取りのように差し迫った被害はなくても、ご本人にとっては長く続く悩みです。この記事では、ログインできない昔のアカウントを削除する方法として、運営会社への問い合わせと、裁判所の削除請求訴訟について解説します。

まずは運営会社の手続を確認する

多くのSNSでは、パスワードを忘れた場合の再設定の手続や、ログインできない場合の問い合わせ窓口が用意されています。登録していたメールアドレスが今も使えるか、同じサービスの別のアカウントから問い合わせできないかなど、まずは公式ヘルプで案内されている方法を確認してください。

ただ、次のような場合には、ご本人の力だけで削除までたどり着くのは難しくなります。

  • 登録したメールアドレスも電話番号も解約済みで、本人確認の連絡を受け取れない
  • 問い合わせをしても、本人確認ができないという理由で削除に応じてもらえない
  • アカウント名やプロフィールを変えられないまま、実名や顔写真が表示され続けている

乗っ取られたが悪用されていない場合も同じ考え方

第三者に乗っ取られてログインできなくなったものの、その後、投稿やDMなどの不正な運用が始まっていないというケースもあります。この場合も、ご本人がアカウントを操作できず、自分では消せないという点で、ログイン情報を忘れた場合と同じ状況です。

こうしたケースは、差し迫った被害がないため、急ぐ必要がある場合に使う仮処分の要件(保全の必要性)を示すことが難しく、訴訟による削除請求を選ぶことになります。反対に、乗っ取り後に詐欺DMなどの悪用が始まっている場合は、仮処分を検討します(乗っ取りアカウントが取り戻せないときの削除仮処分参照)。

削除請求訴訟とは

削除請求訴訟は、運営会社を被告として、アカウントの削除を求める通常の裁判です。ご本人の氏名や顔写真などが、本人の意思に反して公開され続けていることを、氏名権・肖像権などの人格権の侵害として主張します。

項目内容
相手方SNSの運営会社(海外の事業者であることが多い)
主な主張本人が開設したアカウントであり、本人の意思に反して氏名・肖像等が公開され続けていること
裁判所に納める手数料アカウントの削除は財産権上の請求ではないため、訴額は160万円とみなされ、手数料(収入印紙)は1万3,000円です(民事訴訟費用等に関する法律4条2項)。このほか郵便切手等が必要です
期間仮処分より長期になりやすく、相手方が海外の事業者の場合はさらに時間を要することがあります

海外の事業者を被告とする場合は、訴状の翻訳や送達に時間と費用がかかることがあります。

弁護士費用の目安

当事務所では、アカウントの削除請求訴訟について、着手金25万円(税込27万5,000円)、報酬金15万円(税込16万5,000円)を標準額としています。報酬金は、削除を命じる判決を得た場合、又はアカウントが削除・凍結等により閲覧できなくなった場合に発生します。実費は別途必要です。全体の料金は弁護士費用のページでご確認いただけます。

費用は事案の内容によって増減することがありますので、ご依頼前に着手金・報酬金・実費の見込みを書面でお示しします。

本人のアカウントであることをどう示すか

訴訟の中心となるのは、そのアカウントを開設したのがご本人であることの立証です。ログインできない以上、次のような周辺の資料を組み合わせて示していきます。

  • 投稿されている写真の元データ(撮影日時などが記録されたもの)
  • 当時の登録メールアドレスに届いていた通知メール(メールアカウントにログインできる場合)
  • 当時のアカウントを知っている友人・知人の説明
  • アカウント名やプロフィールに書かれた内容と、ご本人の経歴との一致
  • 運営会社への問い合わせの内容と回答

昔の写真は機種変更の際に失われていることもありますが、クラウドのバックアップやパソコンに残っていることがあります。手続を検討する前に、一度探してみてください。

訴訟の流れ

  1. 法律相談で、削除を求めるアカウントと手元の資料を確認する
  2. 本人性を示す資料を整理し、陳述書を作成する
  3. 運営会社を被告として訴訟を提起する
  4. 口頭弁論などの期日を経て、判決(又は和解)に至る
  5. アカウントが削除され、又は閲覧できない状態になったことを確認する

SNSごとの手続の違いは掲示板・SNS別の削除・投稿者特定のページでも整理しています。

削除のほかに検討できること

検索結果に昔のアカウントが表示されることが悩みの中心である場合は、検索サービスに対する削除の申出や請求を検討できることもあります。もっとも、アカウント自体が残っている限り、再び表示される可能性は残ります。根本的な解決を望む場合は、アカウントそのものの削除を目指すことが基本になります。

インターネット上の情報の削除請求全般については、発信者情報開示請求・削除請求のページもご覧ください。

よくある質問

亡くなった家族のアカウントの場合はどうなりますか?

ご本人以外の方が削除を求める場合は、誰がどのような権利に基づいて請求できるかが問題になり、ご本人の場合とは考え方が異なります。まずは運営会社が用意している手続を確認し、それでも解決しない場合はご相談ください。

何年も前のアカウントでも削除を求められますか?

アカウントが現在も公開されていれば、作成時期にかかわらず削除を求めることを検討できます。ただし、古いほど本人性を示す資料が失われやすいため、残っている資料を早めに確認することが大切です。

急いで消したい場合に、仮処分は使えないのですか?

仮処分は、放置すると著しい損害が生じるおそれがある場合など、急ぐ必要があるときの手続です。ログインできないだけで差し迫った被害がない場合は、その必要性を示すことが難しいため、訴訟によるのが一般的です。

訴訟になると、裁判所に何度も出向く必要がありますか?

弁護士に依頼した場合、期日には弁護士が出席するため、ご本人が裁判所に出向く機会は限られます。書類のやり取りも郵送や電子メールで対応できます。

まとめ

ログインできない昔のアカウントは、まず運営会社の手続を確認し、それでも削除できない場合には、削除請求訴訟によって削除を求めることができます。乗っ取られたものの悪用が始まっていない場合も、同じく訴訟を選ぶのが基本です。

ご本人のアカウントであることを示す資料が手続の要になります。横浜のタングラム法律事務所では、オンラインで全国からのご相談をお受けしていますので、弁護士への相談をご検討ください。

ログインできないアカウントの削除請求訴訟について、費用と手続の詳細は乗っ取られた・ログインできないアカウントの削除請求のページをご覧ください。

自分では消せないアカウントでお悩みの方へ

横浜のタングラム法律事務所では、X・Instagram等のSNSアカウントの削除請求や、インターネット上の権利侵害への対応に継続的に取り組んでいます。ログインできないアカウントの削除について、手続の見通しと費用をご説明します。

法律相談の予約はこちら

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

発信者情報開示請求・削除請求について見る

費用と手続の流れを確認する

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。