LINE IDしか分からない相手の特定方法|公式アカウントの場合も解説
LINE IDしか分からない相手の特定方法|公式アカウントの場合も解説
執筆:弁護士 安藤 一章(タングラム法律事務所/神奈川県弁護士会所属) 公開日:2026年9月29日 最終更新日:2026年9月29日
相手について分かっているのは、以前に教えてもらったLINE IDだけ。あるいは、お金を払ったやり取りの相手が、個人ではなく「LINE公式アカウント」だった――。LINEしか手がかりのない相手を特定したいと考えたとき、手元の情報が通常のトーク相手とは異なる形であるために、何から始めればよいか分からないという方もいらっしゃいます。
この記事では、LINE IDしか分からない相手や、LINE公式アカウントの相手を特定するための考え方として、ID検索の条件、照会の前提となる通報、公式アカウントの運営者を調べる手がかりを、横浜の弁護士が解説します。
結論として、LINE IDしか分からない場合は、まずID検索などで相手のプロフィール画面を開ける状態にし、そこから通報して記録を残したうえで、弁護士会照会を検討することになります。相手がLINE公式アカウントの場合は、プロフィールや案内されているウェブサイトの運営者情報が手がかりになることがありますが、照会でどこまで回答が得られるかは、LINEヤフー株式会社の審査によります。
LINE IDとは
LINE IDは、利用者が自分で設定する英数字のIDです。LINEのガイドによれば、一度設定したLINE IDは変更・削除できないとされています。そのため、相手のアカウントを示す手がかりとして有用です。
もっとも、LINE IDを設定していない利用者も多く、LINE IDが分かっていても、それだけで相手の氏名や住所が分かるわけではありません。相手の特定には、弁護士会照会によりLINEヤフー株式会社から登録電話番号などの回答を受け、携帯電話会社に契約者を照会するという手続が必要です(LINEしか知らない相手を特定する方法)。
ID検索でプロフィール画面を開けるか
LINEヤフー株式会社への照会では、相手のプロフィール画面から通報し、その日時などを正確に記録しておくことが前提になります(LINEの通報と弁護士会照会の記事)。LINE IDしか分からない場合は、まずID検索で相手を表示できるかを確認します。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 検索する側 | 年齢確認を済ませている必要がある(年齢確認をしていない利用者はID検索を利用できない) |
| 検索される側 | 「IDによる友だち追加を許可」がオンになっている必要がある |
| 利用の制限 | 一定回数以上の検索や、IDの誤入力が続くと、一定期間検索できなくなる |
相手が「IDによる友だち追加を許可」をオフにしていると、ID検索では表示されません。その場合は、過去のトーク履歴やQRコード、共通のグループなど、ほかにプロフィール画面を開ける方法がないかを確認します。どの方法で通報すべきかは事案によって異なるため、通報の前に弁護士に相談することをおすすめします。
LINEヤフー株式会社が示している照会の要件
LINEヤフー株式会社は、弁護士会照会への対応方針として、開示審査の必須要件を公表しています。その一つが、開示対象となる情報が同社で一意に特定可能であり、かつその特定に有効な識別子等が不足なく示されていることです。
そのため、照会では、どのアカウントについての照会なのかを同社が特定できるように、通報の記録などの情報を正確に示す必要があります。LINE IDだけで足りるのか、通報の記録が必要なのかといった具体的な運用は変わることもあるため、照会の方法は弁護士が事案に応じて判断します。同社が回答する情報の範囲は、LINEヤフーは弁護士会照会で何を回答するかの記事で解説しています。
相手がLINE公式アカウントの場合
LINE公式アカウントは、店舗や企業などがお知らせや顧客対応に使うアカウントです。LINEヤフー株式会社の審査を経た「認証済アカウント」と、審査なしで個人・法人を問わず誰でも作成できる「未認証アカウント」があります。
運営者の情報を確認する
公式アカウントのプロフィール画面や、案内されているウェブサイトに、運営者の名称や所在地、連絡先が表示されていることがあります。事業者名が分かれば、法人の登記情報などから本店所在地を確認できる場合があり、弁護士会照会を使わずに請求先が判明することもあります。
運営者が分からない場合
未認証アカウントなどで運営者の情報が表示されていない場合は、通常のアカウントと同じく、照会による特定を検討することになります。ただし、どの情報が回答されるかは同社の審査によります。
詐欺に使われたアカウントの場合の注意
投資や副業の勧誘に使われた公式アカウントや、LINE IDだけを伝えてくる相手は、詐欺である可能性もあります。詐欺に使われるアカウントは、他人名義の携帯電話や海外の電話番号、実体のない名義で運営されていることが多く、実際の加害者の特定や最終的な被害回復に至らない可能性が高いのが実情です。当事務所では、この点をご依頼の前に必ずご説明し、本案のご依頼をお引き受けできない場合もあります(LINEで勧誘された投資詐欺の記事)。インターネット上の相手方特定の手続全般は、インターネット問題の取扱分野のページをご覧ください。
よくある質問
LINE IDは相手が後から変えることはできますか?
LINEのガイドによれば、一度設定したLINE IDは変更・削除できないとされています。そのため、LINE IDは相手のアカウントを示す手がかりとして有用ですが、照会にどのような情報が必要かは、LINEヤフー株式会社の審査の運用によります。
ID検索で相手が出てきません。どうすればよいですか?
ID検索は年齢確認を済ませた利用者だけが使え、相手が「IDによる友だち追加を許可」をオフにしている場合は検索結果に表示されません。過去のトークやQRコードなど、ほかにプロフィール画面を開ける方法がないかを確認し、弁護士に相談してください。
公式アカウントの運営者はどうやって調べればよいですか?
プロフィール画面や案内されているウェブサイトに、運営者の名称や所在地が表示されていることがあります。事業者名が分かれば、法人の登記情報などから所在地を確認できる場合があります。
詐欺に使われていた公式アカウントでも特定できますか?
詐欺に使われるアカウントは、他人名義や実体のない名義で運営されていることが多く、実際の加害者の特定や最終的な被害回復に至らない可能性が高いのが実情です。まずは警察と振込先の金融機関に相談してください。
まとめ
LINE IDしか分からない相手を特定するには、まずID検索などで相手のプロフィール画面を開ける状態にし、通報して記録を残したうえで、弁護士会照会を検討します。ID検索には年齢確認が必要で、相手が許可していなければ表示されません。相手がLINE公式アカウントの場合は、プロフィールやウェブサイトの運営者情報が手がかりになることがあります。いずれも、照会でどこまで回答が得られるかはLINEヤフー株式会社の審査によります。
横浜のタングラム法律事務所では、LINEしか分からない相手方の特定について、事案に応じて取り得る方法をご説明しています。手続と費用は、LINEしか知らない相手の特定(弁護士会照会)の詳細はこちらをご覧ください。
LINEの相手を特定したい方へ
タングラム法律事務所では、LINEしか分からない相手方の特定(弁護士会照会)を取り扱っております。LINE IDしか分からない場合や、相手が公式アカウントの場合も、取り得る方法を事案に応じてご説明いたします。
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