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法定相続情報一覧図とは?作り方・必要書類・費用を横浜の弁護士が解説

法定相続情報一覧図とは?作り方・必要書類・費用を横浜の弁護士が解説

法定相続情報一覧図とは?作り方・必要書類・費用を横浜の弁護士が解説

法定相続情報一覧図とは?作り方・必要書類・費用を横浜の弁護士が解説

法定相続情報一覧図とは?作り方・必要書類・費用を横浜の弁護士が解説

相続手続きを始めようとして、「銀行でも法務局でも年金事務所でも、そのたびに分厚い戸籍の束を提出しなければならない」と、その煩わしさに驚かれる方は少なくありません。被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍を集めると、数十ページに及ぶこともあり、手続き先ごとに原本を出し直すのは大きな負担です。

こうした手間を大幅に軽くしてくれるのが「法定相続情報一覧図」です。この記事では、仕組みとメリット、作り方の3ステップ、必要書類、費用、そして遺産分割や相続放棄との関係で誤解しやすい注意点まで、順を追って解説します。

法定相続情報一覧図とは?制度の概要とメリット

法定相続情報一覧図とは、被相続人(亡くなった方)と法定相続人が誰であるかを一覧にした図で、法務局(登記所)の登記官が戸籍の内容を確認したうえで認証文を付した公的な証明書です。これを交付する仕組みが「法定相続情報証明制度」で、2017年(平成29年)5月から始まりました。

最大のメリットは、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本の束を、認証文付きのA4用紙1枚に集約できる点です。一覧図の写しは、各手続き先で戸籍の束の原本の代わりとして受け付けてもらえます。提出先が多岐にわたる相続手続きを同時並行で進めやすくなり、戸籍を1組しか用意していない場合の「順番待ち」も解消しやすくなります。

法定相続情報一覧図で利用できる相続手続き

法務局によると、法定相続情報一覧図の写しは、被相続人の死亡に起因する相続手続および年金等の手続きに利用できます。主な利用場面は次のとおりです。

手続きの種類主な提出先
不動産の相続登記・相続人申告登記法務局
預貯金の払戻し・名義変更銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行等
株式・投資信託等の名義変更証券会社・信託銀行等
相続税の申告税務署
遺族年金・未支給年金の請求年金事務所・年金機構

相続財産が複数の金融機関や不動産にまたがる場合ほど、一覧図の写しを手元に用意しておく効果は大きくなります。財産の把握については、相続財産の調査方法の記事もご覧ください。

金融機関や証券会社は民間の機関であるため、一覧図とは別に自社の所定用紙や追加書類の提出を求める場合があります。提出先ごとに必要書類を事前に確認しておくと安心です。

法定相続情報一覧図の作り方|3つのステップ

法務局が案内している手続きは、大きく次の3つのステップに分かれます。

ステップ1:必要書類を収集する

まず、被相続人と相続人の関係を戸籍で明らかにする書類を集めます。必ず用意する書類と、場合によって必要になる書類を整理すると次のとおりです。

区分書類
必ず用意する被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本・除籍謄本
必ず用意する被相続人の住民票の除票
必ず用意する相続人全員の現在の戸籍謄抄本
必ず用意する申出人の氏名・住所を確認できる公的書類(運転免許証の写し、マイナンバーカードの表面の写し、住民票の写し等)
場合により必要各相続人の住民票の写し(一覧図に相続人の住所を記載する場合)
場合により必要委任状(代理人が申出する場合)、代理人の身分を確認できる書類

戸籍の集め方や相続人の範囲の確定でつまずくケースは多く、ここが手続き全体の山場になります。戸籍収集の実務は、相続人申告登記とはの記事でも触れています。

ステップ2:法定相続情報一覧図を作成する

集めた戸籍の記載をもとに、被相続人と法定相続人を一覧にした図を作成します。用紙はA4サイズを縦向きで使用し、用紙の下から約5cmの部分には登記官の認証文が入るため、その部分は余白として空けておきます。法定相続人の構成(配偶者と子、子のみ、兄弟姉妹が相続人になる場合など)に応じた様式と記載例が法務局のホームページに掲載されているため、これを参考に作成すると誤りを防ぎやすくなります。

ステップ3:申出書を記入し、登記所へ申出する

申出書に必要事項を記入し、ステップ1で集めた書類とステップ2で作成した一覧図を添えて、法務局へ申出します。申出書の様式と記入例も法務局のホームページからダウンロードできます。窓口へ持参するほか、郵送で申出することも可能で、郵送で写しの交付や戸籍原本の返却を受けたい場合は、返信用封筒と郵便切手を同封します。

申出できる人・申出先・費用・保存期間

制度を利用して申出できるのは、被相続人の相続人(またはその相続人)です。相続人本人のほか、委任状によって代理人に依頼することもでき、代理人になれるのは親族のほか、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士です。なお、被相続人や相続人が日本国籍を有しないなどの理由で戸除籍謄抄本を提出できない場合は、この制度を利用できません。

申出先は、次のいずれかの地を管轄する法務局を選べます。

  • 被相続人の本籍地(死亡時の本籍)
  • 被相続人の最後の住所地
  • 申出人の住所地
  • 被相続人名義の不動産の所在地

費用については、法務局での一覧図の写しの交付手数料は無料で、必要な枚数を何通でも受け取れます。ただし、戸籍謄本等を市区町村で取得する際の発行手数料は別途かかり、専門家に手続きを代行してもらう場合はその報酬も必要です。

作成された一覧図は、申出日の翌年から起算して5年間、法務局に保存されます。この期間内であれば写しの再交付を受けられますが、再交付を申出できるのは、当初の申出書に「申出人」として氏名を記載した方に限られます。他の相続人が後から再交付を受けることはできない点に注意が必要です。

法定相続情報一覧図の注意点と限界

便利な制度ですが、いくつか誤解しやすい点があります。トラブルを避けるため、次の点を押さえておきましょう。

遺産分割や相続放棄の結果は反映されない

法定相続情報一覧図は、戸籍の記載に基づいて「法定相続人が誰か」を明らかにするものです。そのため、相続放棄をした方や、遺産分割協議の結果として財産を取得しないことになった方であっても、一覧図には氏名等が記載されます。「誰がどの財産を取得したか」という分割の結果は一覧図には表れません。相続放棄をした場合の扱いについては、相続放棄を自分で申述する方法の記事もご参照ください。

推定相続人から廃除された方は相続権が失われているため、一覧図には記載されません。一方で相続欠格や相続放棄の場合の扱いは廃除とは異なるため、判断に迷う場合は専門家に確認することが勧められます。

数次相続では被相続人ごとに作成が必要

相続の途中でさらに相続人が亡くなる数次相続では、原則として被相続人ごとに一覧図を作成する必要があります。関係が複雑になるほど戸籍の判読や相続人の確定が難しくなり、誤った一覧図を提出すると登記官から補正を求められます。

相続人の確定自体に争いがある場合

「誰が相続人か」をめぐって認識に食い違いがあるケースや、遺産分割そのもので対立が生じているケースでは、一覧図の作成は入口にすぎません。相続分の確定や遺産の評価、遺留分の扱いなどは法的な判断を要する場面が多く、横浜をはじめ各地の弁護士が代理人として関与することで見通しを立てやすくなる場合があります。

よくある質問(FAQ)

法定相続情報一覧図の取得に費用はかかりますか?

法務局での一覧図の写しの交付手数料は無料で、必要な枚数を何通でも無料で受け取れます。ただし戸籍謄本等の収集には市区町村での発行手数料がかかり、司法書士や弁護士などの専門家に手続きを代行してもらう場合には別途報酬が発生します。

法定相続情報一覧図に有効期限はありますか?

法定相続情報一覧図の写し自体に法律上の有効期限は定められていません。もっとも金融機関によっては発行から3か月・6か月以内などの提出期限を独自に設けている場合があるため、提出先に確認することが勧められます。なお法務局での一覧図の保存期間は申出日の翌年から5年間で、その間は再交付を受けられます。

相続放棄をした相続人も一覧図に記載されますか?

記載されます。法定相続情報一覧図は戸籍の記載に基づいて法定相続人を明らかにするものであり、相続放棄や遺産分割の結果として実際には財産を取得しない方であっても、氏名等が記載されます。誰がどの財産を取得したかという分割の結果は一覧図には反映されません。

遺産分割で争いがある場合でも法定相続情報一覧図は作れますか?

作成できます。一覧図は法定相続人が誰であるかを証明するもので、遺産分割の話し合いがまとまっているかどうかは関係しません。相続人の確定は遺産分割協議や調停の前提でもあるため、紛争が生じている場合でも早めに取得しておくと手続きが円滑になる場合があります。

法定相続情報一覧図はどの手続きで使えますか?

被相続人の死亡に起因する相続手続および年金等の手続きで利用できます。具体的には不動産の相続登記、預貯金の払戻し・名義変更、有価証券の名義変更、相続税の申告、遺族年金・未支給年金の請求などで、戸籍の束の代わりとして提出できます。

まとめ

法定相続情報一覧図は、分厚い戸籍の束をA4一枚の証明書に集約し、相続手続きを効率化できる便利な制度です。作り方は「必要書類の収集」「一覧図の作成」「申出書の記入と登記所への申出」の3ステップで、法務局での写しの交付手数料は無料です。一方で、遺産分割や相続放棄の結果は反映されない、再交付できるのは当初の申出人に限られる、数次相続では被相続人ごとに必要になるといった注意点もあります。

特に、相続人の範囲に争いがある場合や、遺産分割・遺留分をめぐって他の相続人と対立している場合には、一覧図の作成だけでは解決しない問題が背景にあることも少なくありません。戸籍収集や相続人の確定の段階から弁護士に相談することで、その後の交渉や調停を見据えた準備を進めやすくなります。

なお、相続税の要否や申告に関する具体的な取扱いは、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

相続手続き・遺産分割のお悩みは、横浜のタングラム法律事務所へ

タングラム法律事務所では、相続や遺留分侵害額請求の事案について豊富な実績を有しております。戸籍収集や相続人の確定でつまずいた段階から、遺産分割の交渉・調停まで、見通しを立てながらサポートいたします。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

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