タングラム法律事務所

楽天モバイル・格安SIMから意見照会書|チケット転売の対応

楽天モバイル・格安SIMから意見照会書|チケット転売の対応

楽天モバイル・格安SIMから意見照会書|チケット転売の対応

楽天モバイル・格安SIMから意見照会書|チケット転売の対応

楽天モバイル株式会社から、あるいは聞き覚えのない会社名から「発信者情報開示に係る意見照会書」が届いた。ふだん使っているのは格安SIMのブランド名なのに、書面の差出人はまったく別の社名になっている——格安SIMの利用者からのご相談で、最初につまずくのがこの点です。

この記事では、楽天モバイルや格安SIM(MVNO)を使っていた場合に誰から書面が届くのか、大手キャリアの回線を借りているのになぜその会社から照会が来るのか、回答期限までに何を確認すべきかを、横浜の弁護士が整理します。

差出人の会社名を最初に確認する

チケット転売を理由とする発信者情報開示は、二段階で進みます。興行主はまず転売サイトに対して出品時のIPアドレス等の開示を求め、次に、その通信を扱っていた事業者に対して契約者の氏名・住所の開示を求めます。手元に書面が届いた段階では、第1段階が既に終わっています。

格安SIMの場合、ブランド名と会社名が一致しないことが珍しくありません。主なものを挙げると、次のとおりです。

ブランド 提供している会社
楽天モバイル 楽天モバイル株式会社(2018年1月10日設立。電気通信事業法に基づく電気通信事業を行う)
mineo(マイネオ) 株式会社オプテージ
IIJmio 株式会社インターネットイニシアティブ
イオンモバイル イオンリテール株式会社
ワイモバイル・LINEMO ソフトバンク株式会社(別記事で解説)
UQ mobile・povo KDDI株式会社(別記事で解説)

見覚えのない社名だからといって、架空請求と決めつけて放置しないでください。書面に記載された照会番号と期限を確認したうえで判断してください。

大手の回線を借りているのに、なぜMVNOから届くのか

格安SIMの多くは、大手通信事業者の回線設備を借りてサービスを提供しています。もっとも、誰がどの契約者なのかという情報を保有しているのは、契約先であるその会社です。回線設備の持ち主と、契約者情報の持ち主は別だということになります。

そのため、開示請求の宛先も、ふだん料金を支払っている会社になるのが通常です。「大手キャリアではないから追跡されない」という理解は、実態と合いません。

キャリアごとの手続の違いはドコモ・au・ソフトバンクから意見照会書が届いたら|キャリア別の違いで比較しています。

回答期限までに確認する3点

1. 期限と整理番号

回答期限は2週間程度に設定されていることが多く、郵便の到達日から数えると検討できる日数はさらに短くなります。まず期限の日付と、書面の整理番号・照会番号を控えてください。期限内に方針が固まらない見込みであれば、延長の可否を照会元に確認するという方法もあります。

2. 対象となっている出品

書面には、対象となる出品の日時や公演名が記載されています。どの転売サイトへの出品かによってその後の進み方も変わりますので、チケット流通センターチケジャムかを確認し、そのサイトの取引履歴と照らし合わせてください。

3. 誰がその回線を使っていたか

契約者と実際に出品した人が同じとは限りません。家族の分をまとめて契約している場合、書面は契約者に届きます。この点は回答の組み立てを大きく変えますので、家族名義の回線に意見照会書が届いた場合をご覧ください。

回答書に書いた内容は、後から撤回できません。開示された後の交渉で、相手方がこの回答書を引用してくることがあります。「早く終わらせたい」という気持ちから安易に事実を認める記載をすると、その記載が交渉の前提になります。

回答書で述べる意味のある事情

意見照会は、発信者の言い分を聴くための手続です。回答しなければ開示が止まるというものではありませんが、述べるべき事情があるのに何も述べなければ、その事情は判断の場に出ないまま結論が出ます。この類型で意味を持ちやすいのは、次の点です。

  • 価格:手数料を含めて定価以下であったか
  • 件数と期間:単発の譲渡か、継続的な出品か
  • チケットの性質:本人確認や同行者登録が必要な公演のものであったか
  • 発信者の同一性:回線の契約者と出品者が同じか
  • 経緯:行けなくなって手放したものか、当初から転売目的か

記載すべき事項は意見照会書の回答書を自分で書く方法にまとめています。この段階の全体像は当事務所の意見照会対応のページで扱っています。

開示された後に起きること

開示が認められると、興行主側は氏名・住所を把握し、通知書や内容証明を送ってきます。請求の内容は、転売によって得た利益の返還、営業上の損害、調査費用など、事案によって異なります。請求額の考え方はチケット転売の損害賠償はいくらか、書面が届いた段階の対応は内容証明が届いたときの対応手順をご覧ください。

意見照会から示談交渉までを弁護士に依頼した場合の取扱いの範囲と費用は、チケット転売の発信者情報開示請求への対応のページにまとめています。

よくある質問

格安SIMは大手より情報が残らないと聞きました。本当ですか。

そのように考える根拠はありません。契約者情報を保有しているのは契約先の会社であり、開示請求もその会社に対して行われます。料金の安さと、記録の有無は別の問題です。

会社名に心当たりがありません。詐欺ではありませんか。

格安SIMはブランド名と会社名が異なることが多く、書面の差出人が見覚えのない社名になることは珍しくありません。ご自身が契約しているブランドの提供会社を確認したうえで判断してください。判断がつかない場合は、書面をお持ちのうえでご相談ください。

SIMを解約して他社に乗り換えました。それでも開示されますか。

照会の対象は、出品があった時点で当該通信を扱っていた契約者の情報です。その後に解約・乗り換えをしていても、記録が保存されている限り開示の対象になり得ます。

回答しないとどうなりますか。

無回答であっても手続は進みます。同意の有無が確認できないまま、要件を満たすと判断されれば開示されます。述べるべき事情があるのに何も述べないことは、選択肢を一つ手放すことになります。

まとめ

  • 格安SIMはブランド名と会社名が異なることが多く、書面の差出人を最初に確認する
  • 回線設備を借りていても、契約者情報を保有しているのは契約先の会社である
  • 「大手キャリアではないから追跡されない」という理解は実態と合わない
  • 回答期限は2週間程度。整理番号と期限の日付を最初に控える
  • 回答書の記載は撤回できず、開示後の交渉の前提になる

ご自身の出品がどの程度の問題になるのか、争える事情があるのかが分からない段階でも構いません。回答期限の日付をお知らせいただければ、対応の可否をその場で判断しやすくなります。横浜のタングラム法律事務所まで、オンラインで全国からご相談いただけます。

チケット転売を理由とする発信者情報開示請求について、対応の流れと弁護士費用はチケット転売の意見照会対応の詳細をご覧ください。

楽天モバイル・格安SIMから意見照会書が届いた方へ

タングラム法律事務所(横浜・山下公園)は、チケット転売を理由とする発信者情報開示請求について、意見照会書への回答書の作成・内容確認から、開示後の損害賠償請求への対応・示談交渉まで取り扱っています。オンラインで全国からご相談いただけます。回答期限がある場合は、その日付をお知らせください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案についてのご判断は、弁護士にご相談ください。

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