会社の回線で従業員がトレント|法人に意見照会書が届いた場合の対応
会社の回線で従業員がトレント|法人に意見照会書が届いた場合の対応
会社あてに、契約しているプロバイダから「発信者情報開示に係る意見照会書」という封書が届く。開けてみると、BitTorrent(トレント)を使って映像作品などのファイルを送信可能な状態に置いたとして、権利者が契約者の氏名・住所の開示を求めている——。総務や情報システムの担当者の方から、こうしたご相談をいただくことがあります。心当たりのないところに突然届く書面であり、しかも回答期限は2週間程度しかありません。
法人が受け取る意見照会書には、個人の方が受け取る場合とは異なる論点がいくつも重なります。誰が「発信者」なのか、社内調査をどこまで行ってよいのか、従業員が特定できたとしてその氏名を回答してよいのか、会社自身が責任を負うのはどのような場合か、といった問題です。この記事では、横浜で発信者情報開示の防御対応を扱う弁護士の立場から、法人名義の回線について意見照会書を受け取った場合に、回答期限までに何を確認し、どのように整理すべきかをご説明します。
なぜ会社に意見照会書が届くのか
掲示板やSNSの書き込みが問題となる事案では、権利者はまずサイト運営者(コンテンツプロバイダ)にIPアドレスの開示を求め、その結果をもとに通信事業者へ請求を行います。ところがBitTorrentの事案では、間に入るサイト運営者が存在しません。ファイルの断片は利用者の端末から他の利用者の端末へ直接送信されるため、権利者側の調査会社がP2Pネットワークを監視して収集したIPアドレスと日時をもとに、いきなり回線提供事業者に対して開示請求が行われます。
情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)5条1項は、権利を侵害されたとする者が、①権利が侵害されたことが明らかであるとき、②発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるときに、開示関係役務提供者に対して発信者情報の開示を請求できると定めています。そして請求を受けた事業者には、同法6条1項により次の義務が生じます。
開示関係役務提供者は、前条第一項又は第二項の規定による開示の請求を受けたときは、当該開示の請求に係る侵害情報の発信者と連絡することができない場合その他特別の事情がある場合を除き、当該開示の請求に応じるかどうかについて当該発信者の意見(当該開示の請求に応じるべきでない旨の意見である場合には、その理由を含む。)を聴かなければならない。
プロバイダが把握しているのは、そのIPアドレスを割り当てていた契約者の情報だけです。契約名義が法人であれば、意見照会書は法人あて(または代表者あて)に送られます。つまり、書面が会社に届いたという事実は、会社が疑われているというより、その時刻にそのIPアドレスを使っていた回線の契約者が会社だった、ということを意味しているにすぎません。
あわせて押さえておきたいのは、書面が届いた時点で、対象となる通信のログは事業者側で保全されている場合が多いという点です。プロバイダは、開示請求を受けて発信者情報の保有を確認したうえで意見照会を行うのが通常の流れだからです。したがって「回答しなければ手続が止まる」という関係にはありません。
法人は情プラ法上の「発信者」なのか
ここが法人事案の出発点になります。情プラ法2条5号は、「発信者」を次のように定義しています。
特定電気通信役務提供者の用いる特定電気通信設備の記録媒体(当該記録媒体に記録された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を記録し、又は当該特定電気通信設備の送信装置(当該送信装置に入力された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を入力した者をいう。
条文が指しているのは、実際に情報を記録し、または入力した者です。回線の契約者であることや、その回線の料金を負担していることは、この定義には含まれていません。したがって、実際にBitTorrentクライアントを操作したのが特定の従業員であるならば、法人はこの意味での「発信者」ではない、という整理になります。
もっとも、それで法人の名称が開示されないかというと、そうではありません。情プラ法2条10号は発信者情報を総務省令で定めるものとしており、同法施行規則2条1号は、開示の対象となる情報として「発信者その他侵害情報の送信又は侵害関連通信に係る者の氏名又は名称」を挙げています。「その他侵害情報の送信…に係る者」という広い書きぶりであり、しかも「氏名又は名称」と、法人を明示的に想定した文言になっています。
業界団体が定める「情報流通プラットフォーム対処法 発信者情報開示関係ガイドライン」(第10版・令和7年5月、情報流通プラットフォーム対処法ガイドライン等検討協議会)も、この点について、加入者自身が発信者でないときも加入者の氏名及び住所は発信者情報に該当しうる、としています。つまり、法人が発信者でないことと、法人名が開示されないこととは、別の問題です。
真の発信者が判明した場合の扱い
同ガイドラインは続けて、プロバイダが真の発信者の氏名や住所の情報を得た場合には、加入者の氏名や住所の情報は、特段の事情がない限り開示の必要性がなくなるのが通常と考えられる、とも述べています。真の発信者が名乗り出て連絡先を回答した場合には、その連絡先を請求者に通知する、という運用が想定されているわけです。
ただし、ガイドラインの書式は「加入者の家族・同居人」を念頭に置いたもの(書式③-2)であり、法人契約における従業員を直接の対象とする書式は用意されていません。実際の取扱いは各プロバイダの運用によりますので、公表されている情報で確認できない部分については、書面の送付元に個別に照会するほかありません。回線契約者と実際の利用者が異なる場合の考え方については、家族・同居人が使っていた場合に発信者性を否認できるかを整理した記事もあわせてご覧ください。基本的な構造は法人事案でも共通しています。
回答期限までに社内で確認すべきこと
回答期限は通常、書面の受領日から2週間程度です。この間にすべてを解明する必要はありませんが、次の点は最低限確認しておきたいところです。
| 確認事項 | 確認の観点 |
|---|---|
| 発信日時(年月日・時刻) | 営業時間内か時間外か。休業日でないか。時刻の表示が協定世界時(UTC)か日本標準時(JST)か |
| IPアドレスとポート番号 | 自社に割り当てられていたものか。契約プランや設置場所と整合するか |
| 回線の物理的な設置場所 | 本社か支店か。倉庫・店舗・寮・社宅など、通常の執務スペース以外ではないか |
| その回線を使用し得た者の範囲 | 従業員のほか、来訪者・委託先・派遣・清掃業者等が接続できる状態でなかったか |
| 無線LANの設定 | ゲスト用SSIDの有無、暗号化方式、パスワードの共有範囲 |
| 社内のログ | ファイアウォール・プロキシ・DHCPのログが当該日時まで遡って残っているか |
時刻については、権利者側の資料がUTCで記載されていることがあり、JSTに換算すると9時間ずれます。営業時間内の出来事だと思っていたものが実は深夜だった、あるいはその逆だった、という食い違いは実務上しばしば生じます。この点は発信日時のUTC/JST換算とタイムスタンプを争う視点について解説した記事で詳しく扱っています。
社内調査をどこまで行えるか
「誰がやったのか」を突き止めたくなるのは自然ですが、調査の範囲には注意が必要です。従業員の業務用端末やアクセスログの調査は、就業規則や情報セキュリティ規程に根拠があり、目的との関係で必要な範囲にとどまる限りは、一般に許容されると考えられます。他方、私物の端末の中身を確認する、私的な通信の内容そのものを閲覧するといった調査は、プライバシーとの関係で問題を生じ得ます。裁判例では、この種の調査について、監視・調査の目的の正当性と手段の相当性が問われる傾向にあります。
また、調査の過程で従業員に事情を聴く場合、いきなり「あなたが犯人ではないか」という前提で問いただす形になると、後で事実が違っていたときに別のトラブルを招きます。まずは当該日時に誰が出社していたか、どの端末が稼働していたかといった客観的な事実の確認から始めるのが穏当です。
従業員の行為について会社が民事責任を負うのはどのような場合か
権利者が最終的に求めているのは損害賠償です。仮に従業員が行ったことが判明した場合、会社が責任を負うのかが問題になります。根拠となるのは民法715条1項の使用者責任です。
ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
要件の中心は「その事業の執行について」という部分です。判例は、この文言について、被用者の職務執行行為そのものには属しなくても、行為の外形から観察して職務の範囲内の行為に属するとみられる場合を含むと解しています(最一判昭和40年11月30日・民集19巻8号2049頁。いわゆる外形標準説)。
この基準を当てはめると、業務と何の関係もない私的な娯楽目的でのファイル共有は、外形的にも職務の範囲内とはみられないことが多いと考えられます。逆に、業務用の素材を入手する目的であったなど、業務との結びつきがうかがわれる事情がある場合には、評価が変わり得ます。結論は事案ごとの事情に左右されますので、一律に「会社は責任を負わない」と言い切れるものではありません。
なお、使用者責任が認められない場合であっても、会社自身に固有の過失(たとえば、社内ネットワークの管理を著しく怠っていたなど)があれば、民法709条に基づく責任が別途問題となる余地はあります。
刑事責任と両罰規定——「業務に関し」が分かれ目
法人の担当者の方が心配されるもう一つの点が、刑事責任です。著作権法119条1項は、著作権等を侵害した者を10年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科すると定めています。そして同法124条1項は、法人に対する両罰規定を置いています。
法人の代表者(法人格を有しない社団又は財団の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一 第百十九条第一項若しくは第二項第三号から第六号まで又は第百二十二条の三第一項 三億円以下の罰金刑
金額の大きさに驚かれるかもしれませんが、注目すべきは「その法人又は人の業務に関し」という限定です。従業者の行為が業務との関連性を欠く純粋に私的なものであれば、この要件を満たしません。裏を返せば、業務との関連が認められる場合には法人自身が処罰の対象となり得るということでもあり、社内での私的利用を放置しないという意味での管理体制の整備には、この観点からの意味もあります。
もっとも、実際に刑事事件化する事案は限られています。著作権侵害罪は原則として親告罪であり、意見照会は民事上の開示手続の一部であって、それ自体が刑事手続に接続するものではありません。この点はトレントで逮捕される可能性と著作権法の罰則・親告罪について解説した記事で詳しく整理しています。
回答書に何を書くか——法人としての選択肢
意見照会書には回答書の書式が同封されており、開示に同意するか否かを選択したうえで、同意しない場合にはその理由を記載する形になっています。法人の場合、実務上は次のような選択肢が考えられます。
| 状況 | 考えられる対応 | 留意点 |
|---|---|---|
| 誰が行ったか特定できていない | 開示に同意しない旨を回答し、特定に至っていない事情と、法人が発信者でないことを述べる | 調査を尽くしていない段階で断定的な否認を書くと、後で事実が判明したときに整合しなくなる |
| 従業員が特定でき、本人が名乗り出る意向である | 本人自身の名義での回答が可能か、プロバイダに手続を確認する | 本人の意思に基づくことが前提。会社が代わりに氏名を書くことは避ける |
| 従業員が特定できたが、本人が同意しない | 法人としては、発信者が法人でないことを述べるにとどめる | 本人の同意なく氏名を記載することには個人情報保護法上の問題がある |
| 回線が第三者にも開放されていた | 接続可能であった者の範囲を客観的に説明する | 推測を断定として書かない |
従業員の氏名を書いてよいか
実務上、最も判断に迷うのがこの点です。従業員の氏名は個人データにあたり、個人情報保護法27条1項は、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないと定めています。
意見照会への回答は、情プラ法6条1項がプロバイダに課した意見聴取の義務に対応するものであり、回答する側(発信者や加入者)に法律上の回答義務が課されているわけではありません。したがって、「法令に基づく場合」に当たるという説明は、少なくとも当然には成り立ちません。会社が独断で従業員名を記載することには、当該従業員との関係で法的なリスクが伴います。
本人に事情を説明したうえで、本人の意思で回答してもらう。あるいは、本人の同意を得たうえで会社が回答する。いずれにせよ、本人を飛び越えないことが基本になります。回答書の記載事項一般については、理由回答書を自分で書く場合の記載事項と限界をまとめた記事で詳しく扱っています。書いてはいけない記載の類型についても触れていますので、あわせてご覧ください。
謝罪や反省を書かない
これは法人事案でも同じです。前掲ガイドラインは、著作権等侵害について権利侵害の明白性が判断できるケースの一つとして「情報の発信者が著作権等侵害であることを自認している」場合を挙げています。事態を穏便に収めたいという善意から書いた一文が、開示の要件を満たす根拠として機能してしまうことがあります。組織として書面を出す場合、担当者の判断で「ご迷惑をおかけしました」といった表現が入りやすい点には、特に注意が必要です。
意見照会段階でどこまで争えるのか、法人としてどのような主張が可能かについては、当事務所の意見照会対応のページでも取扱いの範囲をご説明しています。BitTorrentの事案に絞った手続の流れ・費用・対応範囲は、BitTorrent著作権侵害の意見照会対応の特設ページにまとめています。
開示された後——従業員への求償と社内処分
不同意の回答をしても、情プラ法5条の要件を満たすとプロバイダが判断すれば、開示は行われます。開示された場合、権利者の代理人から損害賠償請求の通知書が届く段階に進みます。その後の流れについては、「開示に同意しない」と回答した後の流れを解説した記事をご覧ください。
求償の限界
会社が権利者に賠償金を支払った場合、その従業員に求償できるかという問題があります。民法715条3項は「前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない」として求償権を認めていますが、判例はこれを無制限には認めていません。
最高裁は、使用者が被用者の加害行為により損害を被った場合について、事業の性格・規模、施設の状況、被用者の業務内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防や損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において賠償又は求償を請求できるにとどまるとしています(最一判昭和51年7月8日・民集30巻7号689頁。いわゆる茨城石炭商事事件)。同事件では、損害の4分の1を限度として請求しうるにすぎないとされました。
さらに、被用者が第三者に賠償した場合に使用者へ求償できるか(いわゆる逆求償)についても、最高裁は、損害の公平な分担という見地から、使用者が被用者との関係でも損害の全部又は一部を負担すべき場合があるとして、これを認めています(最二判令和2年2月28日・民集74巻2号106頁)。会社と従業員のどちらが最終的にいくら負担するかは、当然に一方に偏るものではない、というのが現在の判例の枠組みです。
社内処分の位置づけ
懲戒処分を検討する場合も、就業規則上の根拠、事実認定の確実性、処分の相当性という通常の枠組みで判断することになります。意見照会書が届いたという事実だけでは、当該従業員が行ったという認定の根拠にはなりません。IPアドレスは回線を指すものであって、個人を指すものではないからです。この点を取り違えて先に処分をしてしまうと、後に事実が異なることが判明した場合に、会社側が責任を問われる立場になり得ます。
よくある質問
法人あてに意見照会書が届きましたが、当社は「発信者」なのでしょうか。
情プラ法2条5号は、発信者を「情報を記録し、又は…情報を入力した者」と定義しています。実際にBitTorrentクライアントを操作したのが従業員であれば、法人はこの意味での発信者ではありません。もっとも、同法施行規則2条1号は発信者情報として「発信者その他侵害情報の送信又は侵害関連通信に係る者の氏名又は名称」を挙げており、契約名義人である法人の名称も開示の対象になり得ます。発信者でないことと、開示の対象にならないこととは別の問題です。
従業員が業務時間中に会社の回線で行った場合、会社は損害賠償責任を負いますか。
民法715条1項の使用者責任は、被用者が「その事業の執行について」第三者に損害を加えたことを要件としています。判例は、この文言について、職務執行行為そのものには属しなくても、行為の外形から観察して職務の範囲内に属するとみられる場合を含むと解しています(最一判昭和40年11月30日・民集19巻8号2049頁)。私的な娯楽目的でのファイル共有は、業務との関連性を認めにくい場合が多いと考えられますが、事業内容や利用の実態によって評価は変わり得ます。
会社が刑事責任を問われることはありますか。
著作権法124条1項は両罰規定を置いており、従業者が「その法人又は人の業務に関し」119条1項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、法人に3億円以下の罰金刑を科するとしています。逆にいえば、業務との関連性がない私的な行為については、この規定の要件を満たさないことになります。なお、著作権侵害罪は原則として親告罪であり、意見照会は民事の手続であって、それ自体が刑事手続に接続するものではありません。
社内調査で従業員を特定した場合、その氏名を回答書に書いてよいのでしょうか。
従業員の氏名は個人データにあたり、個人情報保護法27条1項は、法令に基づく場合等を除き、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないと定めています。意見照会への回答は法人に課された法律上の義務ではないため、本人の同意なく従業員名を記載することには法的なリスクが伴います。実務上は、本人に事情を説明し、本人自身の名義で回答してもらう方法を検討することになります。
会社が賠償金を支払った場合、その従業員に全額を請求できますか。
民法715条3項は使用者から被用者への求償権を認めていますが、判例は、諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度においてのみ求償できるとしています(最一判昭和51年7月8日・民集30巻7号689頁)。また、被用者から使用者への逆求償を認めた判例もあります(最二判令和2年2月28日・民集74巻2号106頁)。全額の請求が当然に認められるわけではありません。
まとめ
法人名義の回線について意見照会書が届いた場合、押さえるべき点は次のとおりです。
- 書面が届いたのは、その時刻にそのIPアドレスを使っていた回線の契約者が会社だったから。会社が発信者だと認定されたわけではない
- 情プラ法2条5号の「発信者」は情報を記録・入力した者であり、契約名義人と一致するとは限らない。ただし施行規則2条1号により法人の「名称」も開示対象になり得る
- 回答期限までに、発信日時(UTC/JSTの別)・IPアドレス・回線の設置場所・接続可能であった者の範囲を客観的に確認する
- 社内調査は、就業規則等の根拠と、目的・手段の相当性の範囲で行う
- 使用者責任は「事業の執行について」が要件であり、両罰規定は「業務に関し」が要件。私的な利用であれば、いずれも当然に成立するものではない
- 従業員の氏名を本人の同意なく回答書に記載することには、個人情報保護法上の問題がある
- 会社が支払った場合の従業員への求償は、信義則上相当と認められる限度に制限される
法人の事案は、権利者との関係だけでなく、社内の従業員との関係という第二の軸を同時に扱わなければならない点に難しさがあります。しかも、回答期限までの時間は限られています。順序を誤って先に社内で犯人捜しを始めてしまうと、開示手続とは別のトラブルを抱えることになりかねません。まずは書面から読み取れる客観的事実を確定させ、そのうえで社内の対応と対外的な回答を切り分けて設計することをおすすめします。当事務所は横浜・山下公園の法律事務所ですが、この分野のご相談はオンラインでも承っています。手続の流れと対応範囲は、BitTorrent著作権侵害の意見照会対応の詳細はこちらをご覧ください。
会社あてにトレントの意見照会書が届いた方へ
タングラム法律事務所では、BitTorrentによる著作権侵害を理由とする発信者情報開示について、意見照会書を受け取った側のご相談を多数お取り扱いしています。法人名義の回線の事案についても、回答書の作成から、開示された場合の示談交渉まで対応いたします。回答期限が迫っている場合は、その旨をお知らせください。
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